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【エボラ出血熱】日本は大丈夫? 「防護服を脱ぐと緊張が緩む」医療機関は訓練を実施 空港は検疫強化へ

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【エボラ出血熱】
日本は大丈夫? 「防護服を脱ぐと緊張が緩む」医療機関は訓練を実施 空港は検疫強化へ

エボラ出血熱への注意喚起のポスターが貼られた検疫検査場=20日午前、大阪府泉佐野市の関西国際空港(甘利慈撮影)

 国内の航空各社は厚労省の要請を受け、海外から日本に入る全便で、エボラ発生国から3週間以内に出国した人は検疫所に申し出るよう、機内アナウンスを実施。各空港ではサーモグラフィーを設置し、高熱の人を発見できる態勢を取るほか、国内で発熱した際は保健所に連絡するよう注意喚起している。東京検疫所東京空港検疫所支所(羽田)の佐々木滋氏は「流行国から入国する人にはエボラ患者との接触の有無を直接尋ねている」と話す。

 ただ、エボラウイルスの潜伏期間は2~21日で、検疫所を抜けた後に発症する可能性も高い。厚労省は21日、検疫法の通知を改定。エボラが流行する西アフリカ3カ国に滞在した全員に帰国から21日間、体温や体調の変化がないか1日2回、検疫所に電話で報告するよう義務づけた。報告を怠ったり虚偽の報告をしたりした場合は罰則もある。

渡航歴確認を徹底

 エボラ出血熱などの感染症の治療は全国45カ所の指定医療機関で行われる。だが、患者が最初に行く医療機関は自宅近くの医院なども想定される。米国の男性患者は最初に病院を訪れた際、リベリアから来たことを伝えたが、病院側はエボラ感染を疑わなかった。初期の段階で医療機関を訪れても、早期発見につながらないことも考えられる。

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