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【エボラ出血熱】
12月上旬には週最大1万人感染、致死率70%にも WHO
【ベルリン=宮下日出男】西アフリカで猛威を振るっているエボラ出血熱について、世界保健機関(WHO、本部ジュネーブ)のエイルワード事務局長補は14日、新たな感染者の増加ペースがこれまでの1週間あたり1千人から、12月上旬には5千人~1万人になる恐れがあるとの見解を示し、さらなる感染拡大を警告した。
エイルワード氏は感染が深刻なリベリア、ギニア、シエラレオネの3カ国について、一部地域で感染者の減少がみられるが、人の往来の多い各国の首都での一段の感染拡大のほか、感染地域が広がっていることに強い懸念を示した。
エイルワード氏は8914人とした感染者数(疑い例含む)は週内に9千人に達すると指摘。死者が4447人で致死率は約50%だが、未申告の感染者も考慮すれば、実際は「70%」との見解も示した。
一方、WHOは同日、ナイジェリアとセネガルについては新たな感染者が出ていないことから、それぞれ17日と20日に終息を宣言できる可能性があると発表した。ナイジェリアのこれまでの感染者は20人で死者8人。セネガルは感染者が1人で死者は出ていない。