ワシントン=小林哲
2014年10月5日01時42分
米オバマ政権は3日、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱への対応で現地派遣する米兵を約4千人まで増やす可能性を明らかにした。オバマ大統領は9月中旬、3千人規模の派遣を表明していたが、現地で感染拡大に歯止めがかからない状況が続いており、対応の強化を迫られている。
米国防総省のカービー報道官が3日、記者会見で明らかにした。アフリカを担当する米軍部隊を中心に、すでに約3200人が現地入りのめどが立った。今後、現地の状況に応じて、さらに増員を検討するという。部隊は、感染拡大が深刻なリベリアの首都モンロビアに置いた現地司令部を拠点に、医療施設の増設や医療従事者を育成する訓練所の設営などの任務にあたる。
一方、国内初の感染者が確認されたテキサス州では、メディアが連日、患者と接触した女性らが隔離されているアパート周辺から中継するなど関心が高まっている。首都ワシントンでは、ナイジェリアに渡航歴がある患者がエボラに似た症状を訴えて入院したと報じられるなど、次の感染者への不安も高まっている。
ホワイトハウスは3日、エボラ対策にあたる高官らによる緊急記者会見を開き、「米国には世界最高の医療態勢が整っている」「過去40年間、エボラの流行はいずれも制圧できている」などと強調した。(ワシントン=小林哲)
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部
PR比べてお得!