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佐野正弘が読み解く スマホアプリマーケット傾向と対策 日経コンピュータ

第110回 5日で50万ダウンロードを記録した「テラバトル」の新たなプロモーション施策

2014/10/21
佐野 正弘=フリーライター (筆者執筆記事一覧

 ミストウォーカーが10月10日に配信を開始したゲームアプリ「テラバトル」が、短期間で急速にダウンロード数を増やし大きな話題となっている。その背景には、「ダウンロードスターター」という独自のプロモーション手法が大きく影響しているようだ。

「テラバトル」とはどのようなゲームか

 昨年の「モンスターストライク」のように、公開されたばかりのゲームアプリが短期間のうちに多くのダウンロード数を獲得するケースは、これまでにもいくつかあった。そのようなケースで最近大きな注目を集めているのは、ミストウォーカーという企業が10月10日に配信を開始した「テラバトル」である。

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ミストウォーカーの「テラバトル」(プレスリリースより)。手軽に遊べる内容ながら戦略性が求められるゲーム内容で、グラフィックやBGMなどの質も高い (C)MISTWALKER

 配信1日で10万ダウンロードを突破。10月14日時点で50万ダウンロードに達している。このゲームは、碁盤目のマップ上で自分の持つキャラクターを動かし、キャラクター同士で敵を挟むことでダメージを与え、倒していく内容である。

 スマートフォンならではの手軽に遊べる内容のゲームだが、挟んだキャラクターと同じ列に味方がいると、連鎖によって大きなダメージを与えられるなど、戦略的要素が高められている。また、ジョブチェンジをしたり、新しいスキルを獲得してキャラクターを強化したりできるなど、成長要素もしっかり備わっている。

 そうした要素に加え、高いクオリティーのグラフィックと、独特の雰囲気を感じさせるストーリー展開や演出、さらに「ファイナルファンタジー」シリーズなどの音楽を手掛けた植松伸夫氏によるBGMを全面的に採用するなど、ゲームの質も非常に高い。ミストウォーカーは元スクウェア・エニックスの坂口博信氏が立ち上げた会社であり、長年ゲームを手掛けているだけのこだわりを感じさせる内容となっている。

 手軽に遊べる内容ながらこだわりを感じさせる。それがテラバトルの人気の要因となっているのは間違い。だが、配信からたった5日で50万を超えるダウンロード数を獲得したのには、他にも大きな要因が働いていると考えられる。

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