井上裕一
2014年10月20日21時45分
ヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)の対策を検討している大阪市の橋下徹市長は20日、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の桜井誠会長と市役所で意見交換をした。両者は怒号を飛ばして激しく応酬。主張は平行線のまま、30分の予定が10分弱で終わった。
橋下氏は7月の記者会見で「ヘイトスピーチはやり過ぎだ。僕が直接対応する」と表明。これを受けて、在特会側が面談を申し入れていた。面談は報道陣に公開で行われ、会場となった市役所の会議室には100人ほどの報道関係者らが詰めかけた。
橋下氏は「民族とか国籍をひとくくりにして評価するような発言はやめろ」と批判。そのうえで「参政権を持っていない在日韓国人に言ってもしょうがない。在日の特別永住制度に文句があるなら、それをつくった国会議員に言え」と求めた。一方、桜井氏は「あんたの友だちの国会議員に言っている」と返答。ヘイトスピーチを行ったという具体的な事実関係を示すよう求めたうえで、「民主主義のルールに基づいてデモ行進をやっている。言論の自由を否定するのはやめろ」と反論した。
3メートルほど離れて座った両者は冒頭からけんか腰だった。最初に「あんた」と言われた橋下氏が不快感を示す。やりとりの中で「うるせえ、おまえ」と橋下氏が発言すると、今度は桜井氏が激高。両者が立ち上がって詰め寄り、警備担当者ら10人ほどに取りなされる場面も。最後は橋下氏が「もう終わりにしましょう」と、議論を打ち切った。
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