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2014.10.21 TUE
TEXT BY KATIE COLLINS
IMAGE BY MICHAEL NEWINGTON GRAY
TRANSLATION BY TOMOKO TAKAHASHI/GALILEO
WIRED NEWS(UK)
「TEDxDanubia 2014」におけるヘッセル氏の講演。
現在、癌の治療に用いられている薬剤は、毒性が強い。標的を絞って作用する能力は絶えず向上しているものの、ヘッセル氏は、個々の患者に高度にカスタマイズされた対応を行うことが究極の治療法だと考えている。
癌の治療薬には多額の研究開発費がかけられているが、生み出される新薬の数は、ムーアの法則に反して減少傾向にある。個人に特化した薬剤を製造すれば、薬剤開発において最もコストと時間を要する過程である臨床試験が重要ではなくなるはずだ。
ヘッセル氏が手がけるソフトウェアとプリンターは、データを取得してそれをDNAに変換し、さらにはウイルスにも変換できるというものだ。同氏はすでに3Dプリンターを使ってウイルスの作製に成功した。
「次は、デザインを変更して、癌を抑えるウイルスの作製に着手すればいいだけだ。癌細胞は壊れた細胞だ。これらのウイルスは、ひとつの癌細胞に感染し、ハックして乗っ取ると、そこから次々に癌細胞を乗っ取っていく」と同氏は述べる。
ヘッセル氏が3Dプリンターを使って初めてウイルスを作製した際、要した時間とコストは約2週間と1,000ドルだった。「これから1年半後には、約1ドルでウイルスを作製できるようになるだろう」
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