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金正恩氏潜伏中に幹部12人処刑 拉致再調査、一層の停滞も…

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金正恩氏潜伏中に幹部12人処刑 拉致再調査、一層の停滞も…

 北朝鮮で今月に入って、朝鮮労働党の中央幹部や地方トップら少なくとも12人が処刑されたことが20日、分かった。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の動静が40日ぶりに報じられる直前の時期と重なり、潜伏中、粛清による権力固めを画策していた可能性がある。幹部への盗聴監視や日本を敵視する思想教育も強めており、外交方針の硬化で拉致被害者らの再調査がいっそう滞る恐れもある。

 北朝鮮内部に独自の取材協力者を持つアジアプレスによると、6日、平壌郊外の姜健(カンゴン)総合軍官学校の射撃場で、秘密警察の国家安全保衛部が中央党の課長級3人ら幹部10人を銃殺した。11日にも南部の黄海南道海州(ファンヘナムドヘジュ)市トップの党責任書記ら2人が処刑されたという。

 「金第1書記の指示を貫徹せず、私的組織を作ろうとした」ことや、金第1書記の叔父で昨年12月に処刑された張成沢(チャン・ソンテク)氏の「一派とのつながりが判明した」ことが罪状とされた。別の消息筋によると、最近、ドイツ製盗聴器を大量導入し、広範囲の党幹部に対する監視が強化された。

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