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【競馬・ボート・競輪】

[ボート]仲口がSG初制覇

2014年10月21日 紙面から

第61回ボートレースダービーで優勝し、ガッツポーズする仲口博崇=とこなめで

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 愛知県・とこなめボートの「第61回ボートレースダービー」は20日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、1号艇の仲口博崇(42)=愛知=がインからコンマ14のトップSで逃げを決め、SG8回目の優出で悲願の初V。獲得賞金は6000万円を超えてランキングは8位に浮上、05年以来のグランプリ出場を決めた。2着は最後まで仲口を追い詰めた茅原悠紀。3着には菊地孝平が入り、地元の池田浩二は6着に敗れた。

◆「長かった…」

 「長かった…」。優勝を決めてピットに引き揚げてきた仲口がしみじみつぶやいた。デビューから23年。天才肌のレースぶりでファンに“韋駄天”と愛された男にとって、他の何よりも欲しかったSGタイトルの獲得だ。

 GI戦はこれまで優出32回、優勝6回。SG戦も優出7回を数え、準優勝が3回。いつSGを勝ってもおかしくない力量を備えていたが、F事故やけがで年とともに階段を上がるスピードは衰えた。「もうSGは取れないかもしれない」。弱気の虫が何度も襲った。

 そのたびに、仲口を奮い立たせてくれたのが、先にSGを取っている69期の同期の励ましだ。今節も太田和美や田中信一郎が仲口の背中を温かく押してくれた。

 雨の中、すでに薄暗くなった水面で行われた優勝戦。「優勝戦が1番出てました。怪物パワーの封印が解かれたと感じた」とエース機1号機を相棒に、迷いは一切なかった。インから寸分の狂いもないトップSを放って1マークを先マイ。何度も優勝を経験している地元の水面だ。目をつぶってもハンドルを入れる場所は分かっている。「完璧なターンができた」とバックに突き抜けると、2番手からしぶとく食らい付く茅原の追撃に「ちょっとドキドキしたけど、地元だから」と、そつなく最終ターンを回って悲願のゴールを駆け抜けた。

 師匠の大嶋が見守る中での優勝に「目の前で見せられて良かった」胸を張った仲口。大嶋からは「自分も40歳を過ぎてからSGを取ったから、お前も頑張れよ」と何度も励まされたと言う。「今日、取れなかったら二度と取れない」という気持ちが大輪の花を咲かせた。

◆グランプリ切符

 「グランプリのことは、まだ何も考えてない。でも、SGは何度取ってもいい。また優勝したいですね」。復活した“韋駄天”の呼び名を背に、またボート界の頂点を目指す。 (外山謙一)

 <仲口博崇(なかぐち・ひろたか)>1972(昭和47)年8月3日生まれの42歳。164センチ、50キロ。血液型はA型。愛知県豊橋市出身。豊橋市立青陵中学校卒業。選手養成69期生、愛知支部所属。同期には田中信一郎、太田和美、山本浩次らSGホルダーがいる。91年11月・蒲郡でデビュー(4着)。93年3月・津で初優勝を飾る。今回のとこなめボートレースダービーでSG優出8度目にして悲願のSG初優勝を飾った。優勝はGI6回を含む通算64回。妻、2女の4人家族。

 

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