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【サッカー】

アギーレ日本、ブラジルに完敗 ネイマール1人にやられ、4失点

2014年10月15日 紙面から

◇国際親善試合 ブラジル4−0日本

 【シンガポール松岡祐司】ネイマール1人にやられた−。サッカーの日本代表は14日、シンガポールでの国際親善試合でブラジル代表と対戦し、0−4(前半0−1)で完敗した。ブラジルはFWネイマール(バルセロナ)が前半18、後半3、同32、同36分と1人で全4ゴールを挙げた。日本はジャマイカ戦(10日・新潟)から先発6人を入れ替えて臨んだが、前半はノーゴール。FW本田らを投入した後半も数少ない得点機を逃すなど、対ブラジル戦で3試合連続無得点に終わり、アギーレ体制での日本の通算成績は1勝1分け2敗となった。次戦は来月14日のホンジュラス戦(豊田ス)。

 ブラジルにまた負けた。ぐうの音も出ない完敗、惨敗…。秋雨どころか、土砂降りのエンディング。チームの差、個人の差。「力の差を考えたら妥当な結果」とは森重。「たら」「れば」さえ語れない惨劇に、浮かんだはずの「なぜ?」の思いもどこか霧散していた。

 前半18分。ジエゴタルデリが放った1本のパスで守備ラインはあえなく破られた。ステップワークだけで酒井高を置き去りにしたネイマールは、踊るように体を翻して川島もかわした。森重、塩谷はなすすべなく立ち尽くした。まさかの先制被弾。耐えて守ってカウンターを狙うはずだったが「1つのミスが失点につながる」と太田は嘆いた。勝負事に流れがあるとすれば、この局面だっただろう。

 果たして、後半にも3発被弾。しかも、すべてネイマール弾というおまけ付き。駆け引きも戦略も、アギーレ監督が伝えようとしている戦術さえも、カナリア軍団の「背番号10」を背負う男に押しつぶされた。

 待てばやられ、苦し紛れに飛び込めばかわされる。スピード、技術は1枚、2枚は上。塩谷は「あれが世界だと思った」とうなったが、岡崎は「待つだけの守備だと厳しい。ネイマールを削りに行く選手がいなかった。見ているだけでは厳しい」と珍しく苦言を口にした。

 後半開始から出場した本田も奮闘したが、絡んだ好機は数えるほどだった。「(ブラジルとは)何べんもやっているので、そりゃ悔しい。でも、これが現実」。ただ、悪い夢にうなされていただけではない。

 「上には上がいる。それを超えたいと、そのたびに思う。また不可能はないと見せたい」

 ブラジルに突き付けられた、逃れようのない現実を受け入れた。だけど「自分たちは歩き始めたばかり。何も変える必要はない」と岡崎。その「芯」は、まだ揺らいでいないようだ。

 

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