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2014年10月26日放送 再放送:11月2日よる

"奇想の絵巻"誕生のなぞ~鳥獣戯画~

VTR出演

伊藤大輔さん(名古屋大学教授)ほか

カエルとウサギが繰り広げる相撲の大一番。地面にひっくりかえるカエルは死んでいるのか?それなら犯人は誰だ!? 今回は、言わずと知れた、国宝・鳥獣戯画の謎に迫る。

擬人化された動物たちが繰り広げる一大エンターテインメント。平安時代後期に描かれたとされ、和紙と墨だけのモノトーンの世界でありながら、巧みな筆さばきが描き出す動物たちの躍動感あふれる姿は、日本美術の最高傑作とも評される。しかしその一方で、謎に満ちた作品でもある。誰が、何のために、いつどこで描いたのか、確かなことはあまり分かっていない。

そんな鳥獣戯画が、ことし4年がかりの修復作業を終えた。短い和紙を何枚もつなぎ合わせ作られた絵巻は、接着するのりの寿命が来るたびに修復を繰り返してきた。明治以来130年ぶりという今回の修復。その過程で、初めて科学の目が向けられた。そして謎の解明に結びつく、いくつもの新たな真実が浮かび上がってきた。

専門家も予想だにしなかった驚きの発見から、鳥獣戯画の謎、そして800年以上にわたり守り継いできた人々の思いに迫る。

関連展覧会

「国宝 鳥獣戯画と高山寺」展

会場 京都国立博物館(明治古都館) 11月24日まで

特別展 「鳥獣戯画-京都・高山寺の至宝-」

会場 東京国立博物館 2015年4月28日~6月7日

写真

国宝「鳥獣人物戯画」(甲巻 部分)