◇クライマックス・セ ファイナルS第4戦(東京D) 阪神8−4巨人
阪神に4連敗し、ベンチ裏を引き揚げる巨人の原監督(戸田泰雅撮影)
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阪神が4連勝で日本シリーズ進出を決めた。1回にマートンの3ランと福留もソロで4点を先取。2回に西岡の2ランで加点し、7回はゴメスが駄目押しの2点適時打を放った。能見は5イニング2失点。その後は継投で巨人を振り切った。巨人は小山が2イニング持たずに降板。打線もつながりを欠き、阪神を上回る13安打を放ちながら、4点に終わった。
一矢を報いることはできなかった。巨人が2014年の終幕を迎えた。6点を追う9回にセペダと坂本が呉昇桓から連続本塁打を放ったが、焼け石に水。最後は村田が二飛に倒れてすべてが決した。リーグ覇者では初のファイナルステージ4連敗。寂しい結末だった。
「一試合一試合、死力を尽くして全力で戦ってきたが、力及ばずというところでこういう結果になった」。試合後会見で完敗を認めた原監督。怒りの色はない。「選手は最後まで頑張ってくれました」。傷心のナインを責めることもなかった。
0・5ゲーム差を5度はね返したレギュラーシーズンとは別人だったCS。第4戦も不振ぶりは変わらなかった。まずは投手陣。先発の小山が期待を大きく裏切った。2回途中までに3発を浴びて、6失点KO。無残な内容で勢いをそいだ。
一方、打線も眠ったまま。13安打を放ちながら適時打はなし。1番で奮起を促した坂本が得点圏に走者を置いた2、4、6回の打席で凡退するなどつながりを欠いた。これでは接戦に持ち込めるわけがない。なすすべなく、虎の軍門に降った。
「投打のバランスがタイガースは上回っていました。わが軍はうまくかみあわなかった」とCSを総括した原監督。日本一奪回の目標は幻と消えた。悔しさを胸にしまいこんだ指揮官。会見場を出る姿はどこか寂しげだった。 (川越亮太)
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