◇クライマックス・パ ファイナルS第4戦(ヤフオクD) ソフトバンク5−2日本ハム
ソフトバンク−日本ハム 日本シリーズ進出に王手、ファンに向かってバンザイする(左から)柳田、サファテ、内川、李大浩、松田=ヤフオクドームで(菊地俊哉撮影)
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プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は18日、パ・リーグのファイナルステージ(6試合制)第4戦がヤフオクドームであり、リーグ優勝のソフトバンクが同3位の日本ハムを5−2で退け、アドバンテージの1勝を含めて通算3勝2敗とし、日本一に輝いた2011年以来となる日本シリーズ進出に王手をかけた。第5戦の予告先発はソフトバンクがジェイソン・スタンリッジ(35)、日本ハムが大谷翔平(20)の両投手。
移り気な勝利の流れを引き込んだ。ソフトバンクのお祭り男の固め打ち。1本目は追い付かれた直後の2回、先頭で放った左中間二塁打だ。勝ち越し点を導き、終始リードする展開へ。日本シリーズ進出へ王手をかけた。「明日(19日)決めますよ」。4安打の選手会長、松田がお立ち台で観衆をあおった。
3回2死満塁で中前へ2点適時打。今CS、チーム5度目の満塁機で初安打だった。今CS最初の満塁、第2戦の3回に松田は遊直に倒れている。「みんながつないでくれた。今度こそ打ちたい、と」。苦手だった2番手メンドーサの内角球を、引っ張らず中堅へ。内容が思いを伝えた。
「1本出たら2、3本…と出る性格」と自任する。5回に右越え二塁打。7回に左前打。パ・リーグのプレーオフ、CSでの1試合4安打は9人目。第3戦からの5打席連続安打は初だ。
試合前までは「流れが向こうにいった」と不安があった。第2、3戦でチームは攻守にミスも出て連敗。リーグ優勝によるアドバンテージ1勝分も消えていた。初回に柳田が先頭打者アーチ。「打ってくれて、体が楽になった。気持ちがスッと…」。後輩に助けられた。全員で戦っていることが心地よかった。
秋山監督の用兵もさえた。今宮に代わり9番から引き上げた明石が3安打2得点。「いい働きをした。(今宮)健太がいまいちだったから。短期決戦はのっている人がどんどんつながればいい」。根拠は簡潔だ。
松中を1軍に呼び寄せた。故郷熊本から父辰芳さん(86)、多忙な本業の合間を縫って孫オーナーが駆けつけた。最高峰を目指す輪が大きくなる。「ん? 王手? 変わらないよ。一試合一試合、全力でやるだけ」。十分に雰囲気を感じながらも、秋山監督は報道陣をじらした。 (森淳)
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