巨人・原辰徳監督(56)が20日、東京・大手町の読売新聞東京本社を訪れ、渡辺恒雄球団最高顧問(88)と白石興二郎オーナー(68)にシーズン終了を報告した。渡辺最高顧問とは約1時間、白石オーナーとは約20分間面談した指揮官は来季は打順を固定して日本一奪還に挑む姿勢を示した。
「あまり(打順が)変わらないようなチームを目指しますというお話はしました」と原監督。CSで阪神に4連敗を喫したことを「力及ばず、申し訳ありません」と謝罪した面談では「来年もまた頑張っていこう」と激励され、「新たにつくり直すというか、チームをしっかりつくっていきたい」と巻き返しを約束した。
レギュラーシーズンで100通り以上の打順を試した巨人。CSでも3連敗で臨んだ第4戦で不振の坂本を3番から1番に組み替えた。しかし、これは打撃不振克服への苦肉の策。中軸の形を崩さなかった虎の勢いを跳ね返せなかった。もともと、巨人は中軸の固定が本来の姿。原点回帰が必要と考えた原監督はこんな言葉を伝えたという。
「(今季の)10分の1くらいになるチームを目指して頑張ります」。27日から来月中旬まで1、2軍合同の形をとる秋季練習でじっくりと実力を見極めていく方針の指揮官。もちろん、若手にはスタメンに食い込むための猛アピールを求める。
「体力や可能性を秘めているのは若さ。そういう人たちはもっと奮起して、力をつけてほしい。有意義に(時間を)使いたいですね」。雌伏の秋は飛躍のチャンス。日本一奪回に向け、原巨人は泥にまみれて、力を蓄えていく。(川越亮太)
この記事を印刷する