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「3Dプリントしたウイルス」で癌細胞をハッキング

CAD製品で知られるAutodesk社は、「生命科学ラボ」も運営している。「癌細胞をハッキングするウイルスを3Dプリンターで作製する」技術に取り組む研究者を紹介。

 
 
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TEXT BY KATIE COLLINS
IMAGE BY MICHAEL NEWINGTON GRAY
TRANSLATION BY TOMOKO TAKAHASHI/GALILEO

WIRED NEWS(UK)

生物学者のアンドリュー・ヘッセルは、Autodesk社で細胞の研究を行っている。主にCAD製品で知られる同社だが、ヘッセル氏は、同社の実験施設「Pier 39」で研究を行っている。同氏によると、そこには「ソフトウェア企業が開設した史上初の生命科学ラボ」があるという。

ヘッセル氏は2014年10月、ロンドンでWIREDが開催したカンファレンス「WIRED2014」で講演を行った。以下、その内容を紹介しよう。

ヘッセル氏は、細胞という小さなマシンの中で生じるデータ活動に注目している。細胞は「既知の宇宙で最も複雑なマシン」であり、「絶えず見事な計算をこなしながら、糖をエネルギーにして長く動き続ける」ところが素晴らしいと、同氏は述べる。

DNA塩基配列の決定技術によって、細胞の解明が進んでいる。細胞の構造を詳しく見れば見るほど、ヘッセル氏の目には、細胞と人間がつくりだしたコンピューターとの類似性が見えてくるのだという。

なかでも、ヘッセル氏が関心を寄せているのはウイルスだ。同氏はウイルスのことを、「生物学の世界のアプリケーション」と表現する。

ヘッセル氏は、同社ラボが取り組むデジタル生物学を通じて、「癌の治療に有効なウイルス」を3Dプリンターで作製する技術を実現できると考えている。

 
 
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