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 過去最多の5人の女性閣僚を起用し、「新風を起こしてほしい」と誇らしげに語っていた安倍晋三首相。だが内閣改造からわずか1カ月半で、そのうち2人が同時に辞める事態になった。

 「内閣を改造した瞬間、安倍首相の緊張感が緩んだように見えた」と御厨貴・東京大名誉教授(日本政治史)は指摘する。

 重要課題だった集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、順調に政権のかじとりをしていた。「長期政権が当たり前という気分になり、新機軸を打ち出そうと女性登用を掲げたが、その分、政治とカネの問題についての『身体検査』が甘くなったのでは」