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 「家族のあり方」をテーマにしたローマ・カトリック教会の世界代表司教会議が19日、閉会した。2週間の議論で、離婚や同性愛など教会がタブー視してきた問題に向き合った。だが保守派と改革派の溝は深く、変革には至らなかった。

 議論の要点を示した報告書は62条項あり、世界中から参加した司教183人が1条項ずつ賛否を表した。承認には3分の2の賛成が必要。「同性愛は容認されるべきで、差別は避けられなければならない」とした条項や、離婚した人が教会の重要な儀式に参加するのを認める条項など三つが否決された。

 報告書にはすべての条項の賛否が示されている。会期中に発表された中間報告では、同性愛を肯定する改革派の主張が一部含まれ、「バチカンが歴史的な転換へ」と報じるメディアが出るなど注目を集めた。