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 キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(88)は18日付の政府系メディアのコラムで、エボラ出血熱対策のため「米国のスタッフと喜んで協力する」との考えを明らかにした。キューバは西アフリカに多数の医師を派遣しており、米国との協力を進んで行うとしている。

 政府系メディア「クバデバテ」のコラムで前議長は、米国内でエボラ出血熱の患者が出たことについて「残念」とした上で、「長年敵対してきた両国関係を良くするためではなく、世界平和のため」として協力の意向を示した。協力の具体的な場所や方法などについては触れていない。

 キューバは今月初めにシエラレオネに165人の医療関係者を派遣。さらに296人をリベリアなどに送り込む予定だ。

 前議長は派遣している医師たちについて、国連の呼びかけにすばやく対応したとし「自分の命を顧みず、また何の見返りも求めずに、人の命を救う医師は人類の見本だ」と述べた。

 首都ハバナでは、ベネズエラやボリビアなど中南米の左派諸国が結成した「米州人民ボリバル同盟」(ALBA)が20日にエボラ対策を話し合う会議を開く。(ニューヨーク=平山亜理)