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最終更新:2014年10月19日(日) 18時20分

自治体の防災訓練にオスプレイ初参加

 南海トラフ地震を想定した津波災害対策の訓練が和歌山県内で行われ、アメリカ軍の新型輸送機「オスプレイ」が、日本国内の災害訓練に初めて参加しました。

 訓練には、消防や自衛隊のほか、アメリカ軍のオスプレイが国内の災害訓練に初めて参加しました。

 「こちら海上自衛隊の船の中、この飛行甲板の下には臨時の救護所が設置され、医師や看護師が待機しています。そして、あちらにはアメリカ軍のオスプレイによって被災地から負傷者が運ばれてきました。ここで応急処置をした後、さらに被災地から離れた病院へと移送される想定です」(記者)

 安全性への不安も根強いオスプレイですが、ヘリコプターより高速で長く飛べるため、防衛省は災害時の長距離輸送に活用できると強調します。

 一方、アメリカ軍は、オスプレイの拠点を沖縄に置いたまま活動範囲を全国に拡げる方針で、安倍政権も、こうした動きを「本土への訓練移転」と位置づけて、沖縄の負担軽減をアピールしたい考えです。

 「オスプレイが沖縄以外で訓練していただけることも、沖縄の負担軽減にも役立つと思っている」(左藤 章防衛副大臣)

 現場では、オスプレイに反対する住民らの抗議デモもありましたが、今回のような災害訓練を通して、オスプレイへの拒否感を徐々に払拭(ふっしょく)する「地ならし」を進めたい点で、日米の思惑は一致した形です。(19日16:10)

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