ぼくが実際に誘われたのは今年の春頃で、恐らく最も有名なMLM(仮にAとします笑)でした。最近ネット上でこれに関する記事を見つけまして、その手順というのが、ぼくが誘われた手順と酷似していたので、回顧録も兼ねて綴りたいと思いました。
ネットワークビジネスに誘ってくる人の手順
① カフェに誘う
誘われた当時、ぼくはAのことはほとんど知りませんでした。なのでAの話は職場でも全くしていなかったのですが、当時の職場の同僚に勧誘を受けました(以後、この同僚を勧誘者とします)。
勧誘者は、まず最初に「話がある」と言って近所のカフェへ誘います。ぼくの勧誘者は男性でしたが、女性から呼び出されると男はホイホイ来やすいので、女性が誘うケースの方が多いようです。
② 世間話からお金の話へ持っていく
いきなり呼び出された、ということで「金の無心か?」と警戒する人もいます。なので、他愛も無い会話(世間話や仕事の話など)をして警戒心を解きます。ぼくの場合は男性だし、職場の同僚だったので、必然的に仕事の話になりました。時給がどうだ生活がどうだ、という話に持っていくのはさぞ簡単だったことでしょう(笑)
③ アップ(勧誘者を勧誘した人)の家に誘う
愚かなことに無知だったぼくは、勧誘者の話に耳を傾けてしまい、その結果アップの家に行くことになりました。そのアップは新宿で一番家賃が高いタワーマンションに住んでいる(勧誘者談)そうで、行った家は確かに高そうなタワーマンションでした。
そこでぼくが紹介されたアップは、
・「エメラルドDD」とかいうピン(称号)を持っている
・年収は約1000万円
・毎月海外に行っている
人だと紹介されました。その時に勧誘者がしきりに「お忙しい方」というのを強調していたのが、今でも印象に残っています。ネットでも、何かにつけて「忙しい中、わざわざ会ってくれている」と言われるのがお決まりのようで、これもトークの一つだと思います。
④ アップによるAの素晴らしさ講義
アップの家に行くと、アップによる「Aがどれだけ素晴らしいことをしているか」という話を2時間ぐらいされます。巷で言われるようなマルチまがいでは無い!とか、A製品は市場に出回っている製品より良いものを使っているんだ!とか、これで働かずに年収1000万円稼げるんだ!おれみたいにな!!とかそんな話をホワイトボードを使って延々とされました。
ちなみにぼくと勧誘者以外にも2組4人ほど参加者がいまして、その人達もアップの講義を真剣に聞いているようでした(笑)
⑤ 登録料を払うよう要求される
話が一通り終わると、年間登録料3600円を払うよう要求されます。払った人もいたようですが、ぼくはもう少しAについて調べたかったので、この時点では保留にしました。
そして家に帰って色々調べてみると、まあ出るわ出るわ。噂以外にも、とにかく製品が高いなー!と思いました。
もうこの時点で勧誘者に参加を断れば良かったのですが、勧誘者の「A最高!」みたいな気迫に押されて何も言えず…。
⑥ セミナーに誘われる
そうこうしている内に、今度はセミナーに誘われました。参加料1000円の有料セミナーでした。
勧誘者の「絶対タメになるから!」に押されてぼくも参加しましたが、まあこれがひどかった。
セミナーのテーマはとある化粧品について。場所は前述のアップの家。主催者は勧誘者の知人の女性。この女性の説明がびっくりするぐらいに
「ドヘタクソ」だったんですよね。
化粧品をおすすめするはずなのに、冒頭でいきなり「いくら良い化粧品使っていても、食事や睡眠をちゃんとしないと意味ないから!」とか言い出す始末。じゃあなぜアナタはそれを宣伝するの?という感じで参加者皆ポカーン状態。
その後30分ぐらいその化粧品がいかに素晴らしいか?を語っていましたが、冒頭の一言のせいで全く響かず…。
最後に質問タイムみたいなのを設けていましたが、質問者への回答は「人それぞれじゃない?」など超適当。は?これに1000円?と言いたくなるレベルでした。
⑦ 登録料を(ry
最後には後ろで見ていたアップに「Yoshikiくん参加するだろ?登録料払っていきなよ」と言われるも「いえ、今金欠なので」と言って逃亡しました。その時のアップの「こいつ参加する気ねーな」という顔が忘れられません(笑)
結局、その後は勧誘者とはAの話はせず、また向こうもAの話を振ってくることは無くなり、参加の話も自然と消えていきました。その後、お互い別々の職場になってしまい、現在は連絡も取っていない状態であります。
ネット上の体験談を見ている限りだと、ぼく以外の人でも似たような手順で勧誘されている人が多くいました。マニュアル化でもされているんですかね?
まとめ
・「何でこの人と?」というような人からお茶の誘いを受けたら、まず疑おう。
・世間話からお金の話になったら、ここでも疑おう。
・具体的な話になったら、何かと用事をつけて断ろう。
・断りづらい人だったら、アップの家に行くぐらいは良いんじゃない?
・お金が発生する場面になったら、金欠と言って逃げましょう。
Aなどのネットワークビジネスをしている人の怖いところは、それが
「宗教化している人が多い」
ということです。Aを否定してくる人=敵だ!となります。ぼくの勧誘者も、勧誘を断った人を「あいつは一生貧乏に生きていけば良い」と言っていましたしね。それだけ、取り組んでいる人にとっては絶対的な存在なのがネットワークビジネスです。勧誘された場合は、ぞんざいに断らず、やんわりと断った方が色んな意味で安全かもしれませんね。