蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【大リーグ】日系4世イシカワ サヨナラ弾 ジャイアンツ2年ぶりWS2014年10月18日 紙面から ◇NLCS第5戦 ジャイアンツ6−3カージナルスまるで、おとぎ話のような大団円だった。3−3の9回1死一、二塁。7番・イシカワがカウント2−0から内角低めの96マイル(約154キロ)直球をコンパクトに振り抜いた打球は、WS進出を決める右越えのサヨナラ3ランとなった。4万3217人の地元大観衆から歓声が飛ぶ中、イシカワは二塁ベースを回ったところで、われを失った同僚ピービから抱きつかれ、本塁を踏む前にナインからもみくちゃにされた。 「打った後のことを何も覚えてないんだ。気付けばユニホームを引きちぎられていて、叫び過ぎで息が苦しかった。みんなに抱きかかえられて、ようやく立っていられた」。日系4世のイシカワは、放心したような表情で語った。「何とかして、このチームのために打ちたかった。2度目のチャンスを与えてくれたジャイアンツに、心から感謝しているから」 谷底からはい上がった。昨季はほとんどマイナー暮らしで、今季も4月19日にパイレーツから解雇された。マイナー契約でジ軍に拾われたが、3Aでも結果が残せずベンチを温める日が続き、故郷シアトルの親友に電話した。 「どうすればいいか分からない。野球をやめて、別のことをやるべきなのかな。もう、3Aでもプレーする資格がないのかもしれない」。友人から「諦めるな」と励まされた数日後、メジャー昇格の声が掛かった。外野陣の故障が相次いだことから、志願して高校以来守ったことがない外野の特守を連日こなし、9月に左翼で3試合に出場。PSベンチ枠を勝ち取った。 メジャー7年間でサヨナラ本塁打を1本も打っていない男が、リーグ史上初の「WS進出を決めるサヨナラ弾」。ア・リーグを含めても史上4人目の快挙だ。「なんて素晴らしい物語なんだ。引退も考えたというが、忍耐が報われたな。彼のことを考えると、みんなハッピーだよ」とボウチー監督。2010、12年に続く頂点へ向け、これ以上ない形で最終決戦の地、カンザスシティーに乗り込む。 PR情報
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