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仙台一、終盤突き放す 全国高校野球宮城大会

仙台一−小牛田農林 8回表仙台一2死一、二塁、小林に中前適時打を浴び、5点目を許した小牛田農林・森(右)。手前は仙台一の次打者鈴木

 第96回全国高校野球選手権宮城大会第3日は7日、仙台市民球場などで2回戦8試合があり、前年準優勝の柴田、仙台一、石巻工、東北学院などが勝ち上がった。
 柴田は10安打で6点を奪い大崎中央に快勝。仙台一は終盤に小牛田農林を突き放し、5−1で勝った。石巻工は4−2で石巻西との接戦を制し、東北学院は先発山下康平が7回参考記録ながら完全試合の快投で迫桜を下した。8日は仙台市民球場など3会場で2回戦8試合がある。

◎仙台一が3回戦進出
▽2回戦(仙台市民)
仙 台 一 000001130=5
小牛田農林 000000010=1

 【評】仙台一が終盤に突き放した。1−0の七回に鈴木の適時打で2点目、八回には青木の左前適時打などで3点を加えた。小牛田農林は小林を打ち崩せず2安打、八回の1得点だけだった。

<小牛田農林、主戦力尽きる>
 前半を粘ってしのいできた小牛田農林の主戦森がつかまった。六回が始まりだ。1死二、三塁で内野ゴロで失点した。
 先制は許したが、点差は1。この後が踏ん張りどころだったが、続く七、八回に打ち込まれ計4失点。立ち上がりから力投してきた森は「疲れが出て下半身が使えなかった」と悔やんだ。
 最後の夏、決意を胸に臨んでいた。入学当初、「ストライクが入らず投手としては厳しい」と相沢監督に言われた。それでも腐らずに走り込み、制球を磨いた。そして、「3年間で一番伸びた森に投げ切ってもらう」と指揮官から信頼を寄せられるようになった。
 最後までマウンドに立ち、勝つことだけ考えた。前半は走者を背負いながら要所を締めた。捕手木村も「いい投球をしてくれた」とねぎらった。
 バックも奮闘した。一回にヒット性の当たりを中堅関場が体を投げ出して好捕。5点を追う八回は四死球などで1死一、三塁とし敵失で1点。安打なしで一矢を報い、九回も2死走者なしから敵失を足場に塁を埋める意地を見せた。
 敗れたが、チームの一体感が伝わってきた試合。「野手のおかげで頑張って投げられた」と森。木村は「最後まで諦めない粘り強さは見せられた」と胸を張った。(剣持雄治)

=7日の試合=
▽2回戦
東北学院 7−0 迫桜
仙台一 5−1 小牛田農林
村田 10−0 蔵王
石巻工 4−2 石巻西
角田 15−0 米山・気仙沼西
名取 4−3 米谷工
仙台南 10−0 宮城広瀬
柴田 6−0 大崎中央


2014年07月08日火曜日

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