湘南美容外科 仙台院院長/新宿院 Dr. 村松の診療録

SBC(湘南美容外科クリニック)仙台院院長およびSBC内学術責任者を務めるDr.村松が、まぶたや鼻、若返り、豊胸、脂肪吸引、更には性同一性障害診療に至るまで、症例写真をお見せしつつ分かりやすく解説します!


テーマ:
にほんブログ村 美容ブログ 美容外科へ
にほんブログ村
ブログの応援(↑のバナーをクリック!)
よろしくお願いします!m(_ _ )m
目指せ、ランキング上位( ̄ー☆


おはようございます。村松です。

実はもう5月も半ばですね( ̄□ ̄;)!!

仕事が充実しているからでしょうか。まさに

光陰矢のごとし、一日一日を大切に過ごしたいと思います。


さて、本日も眼瞼下垂の講座です。

私がお話ししている内容は、実は医療関係者よりも

一般の方のほうが詳しいことがあります。

何故なら、医療関係者にとっては

比較的最近の研究内容なので広く知られていないからですが

一方、以前に眼瞼下垂とこれに伴う諸症状に関して

NHKで放映されたことがあるので詳しい方は詳しいのだと

思います。




内容はどんどん専門的になっておりますが・・・

これまでの記事を何とか読み返して頂き

ついてきて下さいね(*^▽^*)


前回の内容の復習です。
$湘南美容外科 形成外科専門医村松英俊のブログ

私のいう隠れ眼瞼下垂とは…

「挙筋腱膜(B)と瞼板(C)との連結が外れる、

 あるいは挙筋腱膜自体が薄く伸びることにより、

 眼瞼挙筋の力がまぶたのふちに伝わりにくくなっているが

 眼瞼挙筋やその他のまぶた周囲の筋肉などの頑張りにより、

 一見、正常なくらいまぶたを開くことができる状態」


のことで、医学的には「腱膜分離症」あるいは

「代償期腱膜性眼瞼下垂」と言われています。


そうです。隠れ眼瞼下垂になると、

眼瞼挙筋を相当使わないとまぶたが開かないのです。

このため、眼瞼挙筋が疲れ果て筋肉痛に陥りやすいのです!

ふくらはぎでいえば、ずーっとつま先立ち状態なわけですから。

実はこの眼瞼挙筋の筋肉痛状態が、

眼精疲労の正体なのです!!!

目を酷使するとまぶたの奥が疲れ、その部分を押すと

気持ちいいですよね?

疲れ果てた眼瞼挙筋を知らず知らずのうちにマッサージして

あげていたんですねー。

そう、眼精疲労は決して眼球の疲労ではなく、

まぶたの疲労なのです。


ここで、講座その2の内容を思い出してください。
$湘南美容外科 形成外科専門医村松英俊のブログ

まぶたを開くときは眼瞼挙筋(A)の速筋を自分の意思で縮め、

これにより機械受容器(E)が引っ張られ、三叉神経固有知覚が発生し、

この信号が脳を介して眼瞼挙筋(A)の遅筋に伝わり、

眼瞼挙筋がさらに縮みます。

これにより、一旦開いたまぶたはあとは無意識に開いていられるのでしたね。


で、この三叉神経固有知覚は

脳の中の三叉神経中脳路核(さんさしんけいちゅうのうろかく)という

場所に伝えられるのですが、

実はこの部分は、青斑核(せいはんかく)という場所に隣接しています。

$湘南美容外科 形成外科専門医村松英俊のブログ


青斑核は自律神経の中枢と言われている場所で、

ノルアドレナリンというホルモンを分泌しています。

自律神経には交感神経と副交感神経の二つがあり、

おおまかに言いますと・・・

 交感神経:緊張・興奮を司る神経・・・車のアクセルの役割
 
 副交感神経:安静・リラックスを司る神経・・・車のブレーキの役割


ということになります。

ノルアドレナリンは、自律神経のうち

交感神経を刺激する
ホルモンなのです。


で、機械受容器から発生した三叉神経固有知覚ですが、

三叉神経中脳路核を経て青斑核に伝わり、

ノルアドレナリンを放出させます。

何のためか。

実はまぶたを補助的に開ける役割を果たしている

ミュラー筋(図のD)は、このノルアドレナリンにより

縮む
のです。

$湘南美容外科 形成外科専門医村松英俊のブログ

すなわち、まぶたを開くとき

眼瞼挙筋(A)の速筋を自分の意思で縮める

機械受容器(E)が引っ張られる

三叉神経固有知覚が発生し、この信号が脳に伝わる

信号が眼瞼挙筋(A)の遅筋に伝わり、縮む

これと同時に、信号が青斑核を刺激しノルアドレナリンを放出させ
これによりミュラー筋(D)も縮み、まぶたの開きを助ける


という流れになります。


じゃあ、隠れ眼瞼下垂の人はどうか。

眼瞼挙筋(A)は普通の人の倍以上に

頑張って縮む必要があります。

ということは、機械受容器(E)もかなり引っ張られます。

すると、発生する三叉神経固有知覚もかなり増幅します。

これにより青斑核を刺激し続けノルアドレナリンを

多量に放出し、ミュラー筋をフルに使って

何とかまぶたを開けているのです。



しかし、このノルアドレナリン。

ミュラー筋を縮める作用だけがある訳ではなく、

全身に作用
してしまいます。

すなわち、隠れ眼瞼下垂の人は正常の人に比べ

常に交感神経が強く働いており、全身が

緊張状態に置かれてしまうのです!!


すなわち、常に副交感(ブレーキ)よりも交感(アクセル)が

優位な自律神経失調の状態Σ(゚д゚;)
なのです!



今日のまとめです。

隠れ眼瞼下垂(代償期腱膜性眼瞼下垂症)のひとは、

常にミュラー筋をフル稼働させるために

ノルアドレナリンを大量の分泌しており

常に自律神経失調状態である!!




どうですか?

隠れ眼瞼下垂、恐るべしですよね( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚


まだまだ講義は続きますよー。

期待されているかどうかはもう気にしないことにしました(笑)

次回は「隠れ眼瞼下垂が引き起こす様々な不定愁訴」

の巻です。



▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
ただいまSBC新宿院では、
形成外科専門医村松による
お得な施術キャンペーンを展開中!です。
詳しくは↓をクリック!
http://www.s-b-c.net/k_campaign/campaign.cgi?MODE=1&wd=%91%BA%8F%BC&ent=p01
AD
いいね!した人

[PR]気になるキーワード