詐欺容疑:「FXで高配当」元専務ら3人逮捕 北海道警
毎日新聞 2014年09月03日 16時58分(最終更新 09月03日 21時50分)
外国為替証拠金取引(FX)の自動売買ソフトで高配当が得られるとうたって会員を勧誘し、現金をだまし取ったとして、北海道警などは3日、札幌市に本社があった投資関連会社「オール・イン」(登記本社・甲府市)の元専務、小原寛也(かんや)(42)=神戸市長田区東尻池町4▽元会員、北村昌夫(52)=岡山市北区中仙道▽元トレーダー、田野善章(45)=大阪市平野区瓜破(うりわり)1−−の3容疑者を詐欺容疑で逮捕した。道警によると、小原、北村の両容疑者は「詐欺はしていない」などと容疑を否認し、田野容疑者は認めているという。
道警によると、オ社は2007年9月〜09年7月、全国の約2万7000人から出資金など計約337億円を集めたとみられる。うち会員への返金などは計112億円で、全国各地で出資金の返還訴訟が相次いでいた。
逮捕容疑は07年11月、大阪市の事業説明会場で、大阪府箕面(みのお)市のしんきゅう師の男性(当時34歳)に「FXの自動売買ソフトを開発した」などと勧誘し、07年12月〜08年4月に入会の登録事務手数料などの名目で11回にわたり現金計約23万円をだまし取ったとしている。ソフトは実在しなかった。
オ社は全国で説明会を開き、「会員になればソフトを使い、毎月20%の利益を得ることができる」などと勧誘。オ社にソフト利用代金名目で毎月1万8000円を支払い、指定された銀行口座に1口10万〜300万円を入金すれば自動的にFXで資産運用されるとして、会員から出資金を集めていた。
道警などは09年7月、札幌市にあった本社や関係先を金融商品取引法違反容疑などで家宅捜索した。
道警は、10年11月に海外へ逃亡した森克彦社長(47)についても同容疑で逮捕状を取り、指名手配して行方を追っている。【酒井祥宏、日下部元美】