女性最年少の億万長者はエリザベス・ホームズ
2014年、米フォーブス誌による「アメリカ富豪400人」の一人に選ばれたエリザベス・ホームズ。彼女が世界中から注目を浴びているのは、4.5億ドルという資産に加えて、現在30歳という若さからだ。
同誌における富豪の定義は資産1億ドル以上だが、彼女は女性としては最年少。全体でもFacebookの共同設立者ダスティン・モスコヴィッツとマーク・ザッカーバーグに次ぎ、3番目に若い富豪となっている。
19歳で学費を惜しみ、大学を中退
そんな彼女は多くの有名起業家と同様、フツーじゃない人生を歩んできた。スタンフォード大学1年目で最優秀学生の1人に選ばれたものの、19歳で中退。
理由は「学費にかかる多額のお金をもっと有効に使う方法があると思ったから」。彼女が大学をやめてまで実現したかったのは、誰もがフェアに受けられる医療の実現だった。
目を付けたのは「新しい注射器」
彼女が目を付けたのが新しい採血方法の開発だ。太い針を使い、検査結果が出るまで数週間かかる現在の採血のやり方は、実は1960年代から何も変わっていない。採血をすることで事前に病気の原因を突き止められる可能性が高いにもかかわらず、その針の恐怖から採血を断固拒否する患者もたくさんいるという。
Photo by Steven Depolo on flickr
コストも時間もかかり、さらに多くの人が怖がっている現在の採血を変えようと、エリザベスは大学中退後、Theranos社を設立。彼女が約10年間かけて開発した新しい注射器は、まさしく誰もが安心して受けられる採血を可能にした。
Theranos社の注射器による採決方法 ・親指の先にほんの少し、裁縫針ほどの細い針を刺したら採血終了。 ・そこで得た1滴の血液で最大約30もの検査が可能 ・病院に行かなくとも、近くの薬局に行けばその場で採血出来る ・検査結果にかかる時間ははたったの数時間 ・費用は平均約3000円。例えばコレステロール値の検査は約400円で受けられる。
Theranos社がアメリカ大手薬局チェーンWalgreensと提携を結んだことで、この注射器の利用は全米に広がりつつある。
「所得も、住んでる場所も、持っている保険の種類も関係無く、誰もがその人生を救いうる検査を受けられるようにしたい」
アメリカには世界的に見ても貧富の差が激しく、医療保険の無い国民も多く存在する。エリザベスの努力がアメリカ社会、さらには世界中の医療弱者を救う一歩となることを期待したい。
Top photo by TechCrunch on Flickr / Source:Meet the college dropout and self-made billionaire, 30, whose fear of needles inspired her to invent a new way to take and test blood on mail online, Meet The World’s Youngest Female Billionaire, A College Dropout And Medical Genius on ELITE DAILY
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