安倍首相:中韓に配慮、参拝見送り 靖国例大祭に真榊奉納
毎日新聞 2014年10月18日 01時27分(最終更新 10月18日 01時33分)
安倍晋三首相は靖国神社の秋季例大祭初日の17日、真榊(まさかき)と呼ばれる供え物を「内閣総理大臣 安倍晋三」名で奉納した。20日までの例大祭期間中の参拝は見送る意向。首相は11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で日中首脳会談の実現を目指しており、歴史認識を巡る中韓両国の懸念に配慮した形だ。
一方、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」は17日、議員111人が靖国神社を集団参拝した。
集団参拝に参加した政府関係者は小里泰弘副環境相、赤池誠章文科政務官、武藤容治総務政務官、岩井茂樹経産政務官の4人。衛藤晟一首相補佐官がこれとは別に参拝し、塩崎恭久厚生労働相が真榊を奉納した。
首相は今年4月の春季例大祭と昨年の春と秋の例大祭でも参拝せず、真榊を奉納している。菅義偉官房長官は17日の記者会見で「首相の参拝は首相が適切に判断する。閣僚についても、閣僚個人で判断すると思う」と述べるにとどめた。
一方、公明党の山口那津男代表は17日、首相が真榊を奉納したことについて「外交的な配慮も加えて、そうした行動を取ったのではないか」と述べ、首相が秋季例大祭に合わせた参拝を見送る判断をしたことに理解を示した。鹿児島市内で記者団に語った。【高橋克哉、水脇友輔】