遺骨収集:自民、推進へ法案要綱

毎日新聞 2014年10月17日 20時03分

 自民党の「戦没者遺骨帰還に関する特命委員会」(委員長、水落敏栄参院議員)は17日、遺骨収集の体制強化を目的とした議員立法案の要綱をまとめた。収集を「国の責務」としたうえで、戦後70年を迎える2015年度からの10年間を遺骨収集の「集中実施期間」と位置づけ、省庁横断で取り組むとした内容。今後、他党と調整して法案化の作業を進め、今臨時国会への提出を目指す。

 要綱は、政府が集中実施期間中の業務を計画的に行うため「基本計画」を閣議決定すると明記。収集に必要な「財政上の措置」を求め、遺骨の鑑定や遺留品の分析についても「必要な措置を講ずる」とした。

 厚生労働省によると、太平洋戦争での海外戦没者約240万人のうち、未収容の遺骨は113万柱に上る。水落委員長は「遅きに失した感はあるが、遺骨帰還に本格的に取り組むため、議員立法を必ず成立させたい」と話している。【宮島寛】

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