韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損したとして、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長がソウル中央地検から在宅起訴された。もし、米国でオバマ大統領に対する同様の記事が出たとしても、同じような事態は起きえないだろう。韓国の「異様さ」を改めて感じさせる出来事だった。
公職にある者が検察を動かして記者の罪を問うなどということは、まともな民主主義国では考えられない。もちろん、都合の悪い話を報じられるのは権力者にとって不快なことだが、それにも耐えなければならないのが民主主義国の権力者ではないか。
前支局長に対する出国禁止措置が続いていることも問題だ。逃亡や証拠隠滅の可能性がゼロであるにもかかわらず、国外に出ることを認めず自分の権力のもとに置いておく。これは事実上の“拉致”といってもいい。この問題が世界の常識、国際的な人権意識に従った形で解決されることがなければ、韓国は国際社会から受け入れられなくなるに違いない。
おそらく、朴大統領は政治家として未熟なのだろう。こういう常軌を逸した状況をもたらすリーダーには、諫言する部下ではなく、ごますりをする者が寄ってくる。その結果、韓国はますます漂流してしまうのではないか。心ある韓国の人たちは、そのことを一番心配しているはずだ。