英語教育:小学5年から正式教科に…18年度部分的実施へ

毎日新聞 2014年09月26日 22時13分(最終更新 09月27日 07時03分)

英語教育改善策に関する報告書の骨子
英語教育改善策に関する報告書の骨子

 英語教育に関する有識者会議の報告書は、グローバル化が進む中「アジアトップクラスの英語力育成」を目指し、小学校から高校、大学入試と各段階で学習目標を掲げた一貫性を重視した。だが、小学校での英語教科化は解決すべき課題が多い。

 2011年度に小学5、6年生で始まった「外国語活動」は、「英語の音」に慣れ親しむのが中心だったため、英語指導の免許を持たない小学校教諭が外国語指導助手らの力を借りて「何とかこなしてきた」(東京都内の小学校教諭)のが実情だ。教科となれば当然専門性が求められる。報告書は「研修の充実」を盛り込んだが、多忙な教諭が十分な研修時間を確保できるのか。中学校との連携にも気を配り、「評価」もしなければいけない。教育系大学での養成システムも必要だ。

 授業時間の確保も課題だ。現在の外国語活動は週1コマ。文部科学省が昨年12月に策定した実施計画では、教科となる英語を週3コマと想定する。2コマ増やすには全体の授業時間を増やすか、他教科の時間を削るしかない。全体の枠を広げれば、児童、教諭の負荷が増し、他教科の削減も簡単ではない。

 小学校での英語教育が不十分なら、民間の英会話スクールに通わせる家庭が増えることも予想される。家計による学力格差を今まで以上に助長しかねない。体制整備が「アジアトップクラスの英語力育成」のかぎを握っている。【三木陽介】

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