大阪大学の坂口志文教授と京都大学の伊藤能永助教らは、関節リウマチの発症に関係するたんぱく質を発見した。病気を発症したモデルマウスの実験で見つかり、人間でも17%の患者が保有していた。発症メカニズムの解明や新薬開発につながる。成果は米科学誌サイエンスに17日掲載される。
研究グループが特定したのは、「RPL23A」というたんぱく質。このたんぱく質が関節組織を破壊する細胞の働きを強め、病状が進行する。マウスの実験で存在を突き止めた。
約400人の患者の血液を調べたところ、17%の人からこのたんぱく質が見つかった。たんぱく質が働かないようにしたり、たんぱく質によって活性化する細胞を除去したりできれば、病気の進行や発症を予防できる可能性がある。研究グループは他にも同様の働きをするたんぱく質が存在するとみている。
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