2014年10月17日

1189.小渕優子を引きずり下ろそうとしているのは誰か。

・安倍内閣の注目人事の一つとして入閣した小渕優子が、政治資金で揺れている
・「観劇会」や「身内」への便宜供与をスクープしたのは、ご存じ御用雑誌の週刊新潮
・国会で小渕を追及している民主党「近藤洋介」は、ずぶずぶの電力議員

 傍目には順風満帆に見えた安倍内閣の一角が崩れようとしています。

きっかけは、原発御用雑誌として有名な週刊新潮の報道
2014101701.jpg
 この週刊誌はデマを平気で掲載し、その後一切訂正しないと私自身は考えています。

また、原発大好きの THE HUFFINGTON POSTも報道
小渕優子氏、支援者に2000万円超を接待か? 週刊新潮が報じる朝日新聞デジタル | 執筆者: 朝日新聞提供
投稿日: 2014年10月16日 09時00分 JST 更新: 2014年10月16日 09時16分 JST
小渕優子経済産業相が関係する政治団体が、2010年と11年に支援者ら向けに開いた「観劇会」で、費用の一部である計約2600万円を負担していた疑いがあると、16日発売の週刊新潮が報じることがわかった。専門家らは、事実ならば有権者への利益供与を禁じた公職選挙法違反の可能性があると指摘している。

政治団体は「小渕優子後援会」と「自民党群馬県ふるさと振興支部」。政治資金収支報告書によると、後援会は観劇会の収入として、10年に約373万円、11年に約369万円を記載した。一方、後援会と同支部は明治座(東京都中央区)に「入場料食事代」として、10年に約844万円ずつを支出。11年も後援会が約849万円、同支部が約847万円を支出した。政治団体側が、差額にあたる約2643万円を負担した形になっている。

週刊新潮は、観劇会には有名歌手らが出演し、小渕氏の選挙区の後援会員らが参加したと報じている。

 こんな便宜供与なんて、みんなやっている話。コ洲会出身で脱原発・被曝に力を入れていた徳田毅元衆議院議員が、血祭りに上げられたのは記憶に新しいところ。選挙区民に、お金をばらまき、便宜を図ることこそが、国会議員の大半の使命でしょう。そんなことなどしたことがないという国会議員がいるのなら、是非とも名乗りを上げていただきたい。

 さて、この取るに足らない政治資金規正法違反に対する評価がみんな妙に厳しい。野党がつつくのは、まあ当然。7億円を熊手でごまかそうとした党首がいたにも関わらず、そんなことなど忘れたかのように非難しているのは嗤えますが・・

 それどころか自民党内からも

与党に進退論浮上=小渕経産相の政治資金問題で
時事通信 10月17日(金)18時19分配信
 小渕優子経済産業相は17日、自身が関係する政治団体の不明朗な会計処理に関し、前日に続き釈明に追われた。
 政府側は「自らきちっと説明するべきだ」(菅義偉官房長官)との線で足並みをそろえているが、与党からは説明責任を果たせなければ出処進退に発展しかねないとの見方も浮上した。
 17日の衆院経済産業委員会での質疑では、2012年に政治団体が主催した観劇ツアーについて政治資金収支報告書に記載がなく、政治資金規正法違反の疑いが新たに判明。小渕氏は自らの政治資金問題について「『知らなかった』では済まされない」との認識を表明した。次世代の党は衆院政治倫理審査会に出席して弁明するよう促したが、小渕氏は同審査会の開催例を「調べたい」と述べるにとどめた。
 与党内では「状況は厳しい」(自民党幹部)との認識が広がりつつある。自民党の伊達忠一参院幹事長は17日の記者会見で「調査結果を基に、自分で(進退を)判断するだろう」と進退論に言及。同党の二階俊博総務会長は、一般論として「(進退を)判断すべき時が来れば判断する(べきだ)」と語った。公明党の井上義久幹事長は「調査結果を公表してもらい、(その後に)どう対処するかは(小渕氏)自ら考えることだ」と述べた。 
全くかばっていませんね。もっとも、この程度のことに対して、小渕自ら、「『知らなかった』では済まされない」」などという、言質を与えているわけですから、脇が甘いと言えば甘い。こんな場合は、私も記憶が定かではないので、調べた上で発言させていただきたいと、対応の時間稼ぎをすべきです。特に、上手く言い逃れる方法をいろいろと考えた上で発言しないと、相手につけいる隙を与えてしまいます。

 そして、解せないのは、週刊誌報道が先週の金曜日ぐらいなのに、すでに詳細に調べ上げて、国会質問を民主党の近藤洋介議員が

2014101704.jpg「小渕氏の政治団体が一二年に開いた観劇会に関する収入と支出に関する記述が収支報告書にないことを挙げて「不記載は明らか。政治資金規正法に違反する」と追及。」


質問していること。これは、すべての収支報告書を調べ上げないとできないことですから、週刊誌報道が出る前から、「共同」で調べ上げていたことがわかります。本人は二の矢、三の矢を打ったはずが、ぼろが出てます。

では、この近藤洋介とは何者か・・・
プロフィールによれば、「日経新聞 経済部」出身

原発事故直後には・・・

近藤洋介氏×澤昭裕氏×藤野純一氏「日本のエネルギー政策の今後」(動画)〜あすか会議2011レポート〜[2011年8月16日]
近藤氏プレゼンテーション(00:00:00〜00:18:49)
・「安定供給」「経済性」「環境」がエネルギー政策を語るキーワード
・東京電力は約30%を、関西電力は50%を原子力でまかなっている
・定期点検の結果、原子力発電所が運転できない場合は、関西電力、北陸電力、東北電力、四国電力、九州電力の電力供給力がこの冬7%、来年の夏13%下回る見込み
・LNGで全て代替すると3兆円の追加コスト、電気料金が上がることに
・再生可能エネルギー政策は推進するが、来年の電力不足への対応が足りていない





このようなページを得意げに載せるぐらいですから、この近藤洋介議員は、原子力村ずぶずぶです。ずぶずぶの新潮が暴露記事を出し、一週間足らずでその裏付け資料を基に小渕を追求する原子力村の野党議員。味方をしない自民党・与党議員。小渕の脇の甘さをついて、合わせ技で一本決めようとしている構図が見えてきます。

 小渕議員のことは、この記事で こき下ろしましたが、全面マスクを実際につけてみて、何か思うところがあったのかもしれません。

小渕経産相、電力業界に老朽原子炉7基の廃炉判断促す2014年 10月 17日 19:11 JST
[東京 17日 ロイター] - 小渕優子経済産業相は17日夕、電気事業連合会の八木誠会長(関西電力(9503.T: 株価, ニュース, レポート)社長)と会い、老朽原子炉7基の廃炉判断を早期に示すよう要請した。「来年4月から7月に運転延長を申請する必要がある炉7基の取り扱いの考え方を早期に示していただきたい」と述べた。
若い、子どもを持つ女性が原発に反対し始めたら、目も当てられません。悪い芽は小さいうちに摘むことを原子力村が考え、ライターが下手なストーリーを描いたように思えます。しかしながら、時間があまりないので、週刊新潮と原子村御用議員などの連携が、あまりにも見事すぎて、うさんくささが鼻につきます。

 原発反対派に、今回の騒ぎを単純に喜んでいる人をお見かけしますが、引きずり下ろそうとしている人物を見ればそう単純な話でないことはわかるはずです。もしかしたら、後任はあの「片山さつき」かもしれませんよ。

 それにしても私が思うのは、オヤジの盤石な選挙地盤を継いだ小渕でさえ、こんなみみっちい選挙民「愛撫」対策をしなければならないことです。まあ、これが日本の選挙の実態なのでしょうが、驚いています。小渕議員も、当選後に選挙民を愛撫するどころか、お金がたりないと「寄付」ばかりお願いしている議員を見習ってはいかがでしょうか。

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タグ:原発 小渕
posted by いんちょう at 20:44| Comment(2) | 原子力
この記事へのコメント
こんばんは。
そうでしたか。
民主党にも原子力村議員がいたんですね。

●松岡農水大臣が、加工輸入食品の材料ごとの産地表記を入れさせようとして(それだけではないでしょうが)、同じような事務所費問題で退任させられ その後自殺に見せかけて暗殺された事件。
●松下金融担当大臣も全く問題の無い女性とのお付き合いを週刊誌に書かれ その後自殺に見せかけて殺された事件。
●中川昭一金融担当大臣が、IMFの資金拠出依頼(9兆円)に対し、紙屑同然の米国債で支払うと煙に巻き、国売り新聞の記者と財務官僚に嵌められて、酩酊会見で醜態をさらされ、隣の席に座っていた玉木財務官がIMFの副専務理事になった事件。
●民主党も偽メール問題で嵌められた永田寿康議員。

歴代総理大臣(田中角栄、橋本竜太郎、竹下登、小渕恵三、大平正芳ら)や大臣クラスの国士は全て潰される。

しかし、古代イスラエルのユダヤの血を引き継ぐ日本人が、今こそ覚醒し立ち上がらなければいけません。
「君が代」は無理やり日本語に置き換えられていますが、元はヘブライ語で、その歌詞の訳に意味があります。
http://www.youtube.com/watch?v=hMlZygKsCgQ
http://www.youtube.com/watch?v=aTflE9COnco&list=UUsFSX08fBbs_tzJesTYW8gg
http://www.youtube.com/watch?v=oP5XovyjX8E&list=UUsFSX08fBbs_tzJesTYW8gg
http://www.youtube.com/watch?v=54XK8SXfD9Q&list=UUsFSX08fBbs_tzJesTYW8gg
●君が代は(クムガヨワ)=立ち上がれ
●千代に(テヨン)=シオンの民(エルサレムの南東にある丘(シオン山))
●八千代に(ヤ・テヨン)=神に選ばれし者
●さざれ石の(サッサリード)=喜べ・人類を救う民として
●巌となりて(イワ・オト・ナリタャ)=神の予言が成就する
●苔のむすまで(コ(ル)カノ・ムーシュマッテ)=全地で語り鳴り響け
Posted by 大庭孝広 at 2014年10月18日 00:36
小野先生が、
小渕の解任劇(おそらく、経産相は、辞める処まで行くんではないですか)
そこまで、
読んでおられるとは思いませんでした。
鋭いです。
利益供与は、選挙を考えた場合、
非常に不公正なこととは言え、
あんなことで責められるのならば、
国会議員の半数が、ワッパを嵌められなければ
いけないと言う見方は同じですが、
何らかの、コラボレーション的な、
力学が働いたとは思っていました。
私が注目したのは、彼女の国会答弁での、
役人が書いた、カンペ読みです。
脱原発側から見ても、
「こいつでは、福島第一の収束など、
 とても、無理。
 継続して、やらせていては、危ないだけ。」
と、考えるでしょうし、
推進側から見ても、
原発をやることのあらゆるデメリットが
アカラサマになって来た今、
嘘でもいいから、何等かの説得性あることを
言って欲しい中で、
カンペを、あたかもお経を読むかのように、
棒読みされたのでは、たまらないと
考えた。
だから、ここで、脱原発側と、推進側の、
「取敢えず、リセットをかけようぜ!」
とする協業がなされた。
こう言う見方をしていました。
でも、小野先生の言う方が正しいと
思います。
追及している、近藤自身が、この後に及んで、
依然、危ない原発をやろうとしている
訳ですよね。
何からの、難癖を付けて、世論に反して、
人命無視・福島の事無反省で、
危ないことをやろうとしている
人間なんて、どうせ、叩けば、
埃が出るはずなので、
国民側も、何等かのネタを見つけて、
こう言うのは、
こきおろさないといけないのかもしれません。
一方、一躍、脚光の当たった小渕。
まだ、川内再稼働の撤回までは、
行っていないものの、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141017-00000086-mai-bus_all
の記事も見えます。
小野先生の言うように、子供を持つ、母親として、今になって、
揺らいでいるのも事実かもしれない。
それを、推進側が、察知すると言うのは
凄いと思いますが、
元々、推進の新潮と、近藤が、
「脱原発側に、翻意させない。
 翻意するくらいならば、辞めて貰う!」
と、連携した、
と言うことですね。
小渕に、逆襲は、あるんですかね。
Posted by 小野先生の洞察の深さには、いつも感心します at 2014年10月18日 00:58
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