17日の東京株式市場で日経平均株価は続落した。終値は前日比205円87銭(1.40%)安の1万4532円51銭だった。5月23日以来、5カ月ぶりの安値をつけた。足元で大きく下げていたことや、前日の米国株式市場でダウ工業株30種平均が小幅安にとどまったことから、朝方は買い戻しの動きが出て一時92円高まで上昇した。だが買い材料に乏しく、週末で買い手控えの動きが広がったため、午後に日経平均先物に断続的に売りが出た局面では現物株にも売りが膨らみ、日経平均は下げ幅を200円超に拡大した。
午後に日経平均が一段安となったことで、日経平均の将来の変動の大きさを予測する「日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)」は一時節目の30を超え、約7カ月ぶりの高水準となった。ただ大引けでは30を再び割り込んだ。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は、69.42と「売られすぎ」水準を付けた。
もっとも、投資家の押し目買い意欲は根強く、下値では買われて日経平均が再び下げ幅を縮小するといった動きが目立った。特に、中小型株や好業績の材料株などが多く買われた。世界景気悪化への懸念は払拭されていないが、下値で拾う動きに市場では下値が固まりつつあるとの期待感も出てきている。「空売り比率が上昇しているため、今後も底を打ちそうな場面では買い戻しの動きが入る可能性が高い」(カブドットコム証券の河合達憲チーフストラテジスト)との声があった。
JPX日経インデックス400は続落した。前日比179.21ポイント(1.65%)安の1万712.64だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、前日比18.28ポイント(1.53%)安の1177.22だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆5132億円と活況の目安となる2兆円を8日連続で上回った。売買高は27億5499万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1468、値上がり銘柄数は259、変わらずは106だった。
朝方は上げていた野村や大和など証券株が軒並み下げた。トヨタや日産自、日立など主力株が売られた。前日までエボラ熱関連として多く買われていた富士フイルムが下げた。半面、原油価格の下げが一服したことから、国際石開帝石が大きく上昇。業績改善期待の高い日ハムも買われて約1週間ぶりに年初来高値を更新した。前日に東証1部に上場したリクルートも活況で一時8%高となった。
東証2部株価指数は続落した。ラオックスや日本アビオが売られた。半面、ソディックや田淵電が買われた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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