笠井哲也
2014年10月17日21時36分
ダイキン工業は17日、製造した家庭用エアコンと空気清浄機の一部、計84万台をリコール(無償点検・修理)すると発表した。使われているファンモーターの発煙・発火が15件起き、うち10件は消防が出動する火事になっていた。問い合わせは専用電話(0120・330・696)で受け付ける。対象機種は同社のホームページでも確認できる。
リコールするのは、家庭用エアコンでは2006年9月~10年8月製造の「うるるとさらら」シリーズなど138機種で計26万台。空気清浄機は、06年9月~11年4月製造の「うるおい光クリエール」(加湿機能付き)など42機種の計58万台。点検して、ファンモーターを交換するか、保護する装置を取り付ける。
発煙・発火による火事は、北海道や東京都、大阪府のほか、茨城、埼玉、千葉、愛知、岡山、広島の6県で計10件起きた。このうち、3件は壁や天井などが焼けた。けが人はいないという。初めての火事が08年11月に広島県内で起きたが、今回のリコールまで6年近くたっていることについて、神野仁志執行役員は「発煙・発火するメカニズムがややこしく、解明が難しかった」と話した。
ダイキン工業によると、発煙・発火の原因は、ファンモーターの中にある小さなコンデンサーがひび割れ、ショートしたためという。今回のリコールは、同社では10年の空気清浄機の87万台に次ぐ規模。修理費用は約20億円になる見込み。(笠井哲也)
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