匿名リークサイト:12月に設立、公益目的の報道に活用

毎日新聞 2014年10月17日 20時27分

12月に設立を計画している匿名リークサイトについて説明する八田真行・駿河台大学専任講師(中央)=2014年10月17日午後3時22分、東京都内で尾村洋介撮影
12月に設立を計画している匿名リークサイトについて説明する八田真行・駿河台大学専任講師(中央)=2014年10月17日午後3時22分、東京都内で尾村洋介撮影

 ネットの匿名化技術やハッカーの思想に詳しい八田真行・駿河台大学経済経営学部専任講師が17日、日本記者クラブ主催の会合で講演し、内部告発者の身元を分からないように保護する匿名化技術を使った内部告発サイトを12月に設立する考えを明らかにした。

 身元を知られたくない告発者の安全を守りつつ、報道機関の記者に情報を渡し、公益目的の報道に活用するのが狙い。既に複数社の記者と準備を進めているという。

 サイトは、「Tor(トーア)」と呼ばれる匿名化技術を使ったオープンソースのソフトウェア「グローバリークス」を活用。告発者は電子メールによる告発とは異なり、自分が誰かという痕跡を残さずに情報を提供することができる。また、情報を受け取った記者は、情報を渡す際に生成される特別な番号を利用して告発者と連絡を取り、情報の真偽などを検証することが可能になる。

 八田氏によると、Torを使った匿名化ソフトには、他に「セキュアドロップ」と呼ばれるものもあり、最近は海外マスメディアの中で英大手紙ガーディアン▽米ニューヨーカー誌▽米フォーブス誌▽米国の非営利報道組織プロパブリカ−−などが、こうした匿名化ソフトを利用した内部告発サイトを自前で設置しているという。【尾村洋介/デジタル報道センター】

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