【ニューヨーク=伴百江】米証券取引委員会(SEC)は16日、コンピューターを駆使した株式などの超高速取引(HFT)を手掛ける業者を相手取り、市場価格操作の疑いで提訴したと発表した。業者とは100万ドル(約1億円強)の制裁金支払いを科すことで和解した。
和解に応じたのはHFTを利用して投資・運用を手掛ける金融会社アテナ・キャピタル・リサーチ(ニューヨーク市)。SECによると、アテナ社は2009年6月から12月までに、ナスダックに上場している数千銘柄の終値を高速取引で操作した。通常取引時間が終わる午後4時直前の数秒間を狙い、高速取引により大量の買いと売り注文を出して価格をアテナ社に有利に操作するという手口を使ったという。
SECはHFTが一般投資家に影響を与えるとの懸念から業者への監視を強化していた。SECがHFT業者の価格操作に関し提訴するのは初めてという。当局の監視強化の姿勢を象徴するものとして、市場関係者は注目している。アテナ社はSECの提訴の内容を肯定も否定もせず、制裁金の支払いに応じた。
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