このゲームの最大の魅力は何か。かさはらさんや、イングレス初心者向けの著作があるコグレマサト氏は「やせること」だと指摘する。ゲームには歩いた距離が表示される。このため、もう少し歩いて、ポータルをもう1個ハックしようとの気になるからだ。コグレ氏はゲームを始めた7月から体重が約8キログラム減り、「イングレス・ダイエット」だと言われた。
むらやま・らむね 慶大法卒。東芝、ネットマーケティングベンチャーを経てマーケティング支援のスタイルビズ(さいたま市)を設立、代表に。
世界を網羅している点も魅力的だ。日本発の位置ゲームに「コロプラ」や「ケータイ国盗り合戦」などがあるが、ポイントは国内だけで、海外では楽しめなかった。イングレスは世界が舞台。私が先日、タイに行った際も、ポータルの多さにうんざりするほど現地でも盛んだった。知らない土地に行くのが楽しくなり、今まで見落としていた史跡や建造物、アイコンに目が行き、街を見直すことになる。
まず岩手県がイングレスを観光マーケティングに利用するといち早く名乗りを上げた。今後、地方の観光地もこぞって観光資源として利用するに違いない。ほとんどノーコストで、現在最大700万人(コグレ氏談)とも言われる世界中のユーザーに知ってもらえる可能性が生まれるからだ。
まだ登録されていないポータル候補を探したり、最近リリースされた「ミッション」機能ではユーザーがスタンプラリーを作成できるので、これも集客に利用されていくだろう。
グーグル側はイングレスを通じ莫大な画像と人の動線が収集できる。地図に載らないようなオブジェや建造物などの画像が、ほぼ正確な位置情報とともに集まるからだ。
ところで私、イングレスをやり始めてもう3カ月になるが、まったく痩せていない。歩いた後のカロリー補給が順調だからか……。ちなみに青組に属している。
(通販コンサルタント)
〔日経MJ2014年10月17日付〕
アイフォーン、イングレス、グーグル、スマートフォン、コロプラ
スマートフォン(スマホ)の位置情報と拡張現実(AR)を利用した陣取りゲーム「Ingress(イングレス)」。米グーグルが2012年11月にリリースしたアプリだ。今年7月にiPhone(アイフォーン)…続き (10/17)
タブレット(多機能情報端末)の登場により、これまでパソコンを使うのが難しかった現場のIT化が急速に進みだしている。とりわけ小さな飲食店や小売店など、IT化が遅れていた分野が、注目すべき市場になってき…続き (10/10)
日本の広告・マーケティング業界で最大級のイベント「アドテック東京2014」が9月中旬に開かれた。筆者自身もスピーカーの1人として参加したので、今年の印象を振り返りたい。最も注目されたキーワードを挙げ…続き (10/3)
各種サービスの説明をご覧ください。
・時代は名大だがね ノーベル賞研究者計6人に
・カーナビもウイルス防御 インテック、米社と提携し対策サービス
・パナソニック、業務用プロジェクターで攻勢
・東京ガス、LNG輸入拠点効率運用
・JFEスチール、耐摩耗レール増産…続き