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震災不明者 地中レーダーで捜索10月11日 12時21分
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東日本大震災から3年7か月の11日、福島県の沿岸部では初めて、地中レーダーを使った行方不明者の捜索が行われています。
11日は午前中、福島県相馬市の海岸に警察官など20人が集まり一斉に捜索が始まりました。
福島県では震災による地震と津波で1611人が死亡し、今も204人が行方不明になっていますが、去年4月以降、警察による捜索では不明者の新たな発見には至っていません。
警察は行方不明者の手がかりを探そうと、今回初めて地中レーダーを導入しました。
この装置は東北大学の研究チームが遺跡調査などに使うために去年開発したもので、地中におよそ70センチの深さまで電波を当てることで含まれている水分量の違いから土や砂とそれ以外のものを区別できるということです。
警察官たちは装置で反応があった場所に目印をつけたあと、スコップで地面を掘り起こしていました。
装置を開発した東北大学の佐藤源之教授は「この装置は、通常の捜索では分からない深い地中の状態も分かるので、行方不明者の手がかりをつかむきっかけになってほしい」と話していました。
相馬警察署の武藤裕紀署長は「震災から時間がたち発見が難しくなっているので、あらゆる方法を使って行方不明者を家族の元に返す努力を続けたい」と話していました。