第1日、18番でバーディーパット沈め、声援に応える今野康晴=千葉CC梅郷で(沢田将人撮影)
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◇日本オープン<第1日>
▽16日、千葉県野田市、千葉CC梅郷C(7081ヤード、パー70)▽晴れ、気温17・6度、風速1・6メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽120選手(うちアマ19人)▽観衆4587人
ツアー通算7勝のベテラン、今野(いまの)康晴(41)=京葉=が4アンダー、4位タイで、初の日本一に向け好発進した。昨年のマスターズ王者で世界ランキング2位のアダム・スコット(34)=オーストラリア=も、7年ぶりの日本ツアー出場で2アンダーの9位タイと上々の出足。タイのプラヤド・マークセン(48)が7アンダーで首位に立った。
4年ぶり出場の今野が4位タイと好発進した。「僕の中の日本オープン(のセッティング)と違うけど、いいスコアが出ればそれでいいんです。いいスタートが切れました」と、戸惑いながらも笑顔が絶えない。
「スイング自体のフィーリングが良かった」という。前週(トーシントーナメント)の3日目まではショットに不安を抱えていたが「最終日の途中に“こんな感じがいいのかな”というのがあった。手の返しをしないで打ったらスイング感覚が戻ってきた」。それが今週も続いている。
今野はこの大会、過去に何度か悔しい思いをしている。03年(日光カンツリー倶楽部)は3日目に首位に立ちながら最終日に64をマークした深堀圭一郎に逆転され2位。09年(武蔵カントリークラブ)は石川遼とともに小田龍一にプレーオフ負け。そして11年(鷹之台カンツリー倶楽部)は大会予選会にエントリーしたものの開催日を間違えて“無断欠場”し、2年間の同大会出場停止を科せられた。そんないきさつがあるだけに、今年8月4日時点の賞金ランキング上位30位で得た資格の参戦が「うれしいんですよ」という。
「実は今日、嫁の誕生日なんです。毎年この大会の時期なんで」。この日41歳の誕生日を迎えた崇乃子(そのこ)夫人へ好スコアをプレゼント。何度も日本オープンのタイトルに手をかけながらも手中にできなかった男が「週末に(奥さんへの)もっと大きなプレゼントができればいいですね」とニンマリ。ツアー通算8勝目を日本最高峰の大会Vで飾る。 (櫛谷和夫)
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