フィデリティのロッシ氏は米国株買いを検討-負の連鎖終了へ
10月16日(ブルームバーグ):フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントで世界株を担当するドミニク・ロッシ最高投資責任者(CIO)はヘッジファンドの「誤ったポジション」で悪化した相場急落を受けて、米国株の購入を検討していることを明らかにした。
株式担当CIOとして約1680億ポンド(約29兆円)の資産を統括しているロッシ氏は16日の電話会議で、「足元の水準での購入を検討している。特に米証券を狙っている。相場調整は誤ったポジションによって増幅された。ヘッジファンド業界は取引で読みを誤った」と述べた。
ロッシ氏によると、長期投資だけを念頭に置く投資家は資産配分をほぼ維持したが、成長と連動する資産に対するヘッジファンド投資は「大きく縮小」した。同氏は「景気循環に連動する投資のトレンドが今回の調整を悪化させた。ヘッジファンド業界はそれにはまると考える前に行動する」と分析した。
ただ低いバリュエーション(株価評価)に引き付けられて投資家が市場に回帰し、「足元の下押し圧力のスパイラル」を終わらせるだろうと予想。ハイテクやバイオテクノロジー、メディア関連株を中心に米国株が相場回復をけん引するとの見方を示した。
ロッシ氏は「今は信じにくいかもしれないが、米国株相場が今後も上昇を続けると私はなお確信している」とした上で、「2015年には最高値を更新するだろう」と語った。
原題:Fidelity’s Rossi Buying Stocks as Hedge Funds Get Caught(1)(抜粋)
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更新日時: 2014/10/17 10:54 JST