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【日本の議論】見直される「魂の殺人=強姦罪」の法定刑…「性交同意年齢」引き上げ論議も、慎重意見も根強く

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【日本の議論】
見直される「魂の殺人=強姦罪」の法定刑…「性交同意年齢」引き上げ論議も、慎重意見も根強く

日本外国特派員協会で「性犯罪の厳罰化」について見解を語る松島みどり法相=9月26日、東京都千代田区

 学者や弁護士らからなる「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」の周藤由美子共同代表は「裁判員制度導入以来、強姦に対する重い判決も出ており、市民感情に法を合わせるべきだ。被害者はいつまた襲われるかと心配している。加害者にできるだけ長く刑務所に入っていてほしいと望んでいる被害者が多い」と被害者への配慮を訴える。

 もっとも、同検討会の委員でもある宮田桂子弁護士は「法定刑を上げれば、犯罪が減るという実証データはなく、そのような対処で性犯罪が減る保障はない。犯行の動機や態様を詳細に分析し、効果的な対策がどうあるべきかを実証的に検証しなければ感情論で終わってしまう」と主張しており、今後の議論の行方が注目される。

「性交同意年齢」とは、何歳が適当なのか…

 聞き慣れない言葉だが、刑事事件の世界には「性交同意年齢」という用語がある。強姦罪について定める刑法177条の「暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする」という条文が根拠になっている。

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