御嶽山噴火:「救助や捜索、ありがとう」王滝村で感謝式も

毎日新聞 2014年10月17日 12時02分(最終更新 10月17日 13時36分)

捜索救助隊の感謝式で隊員を前に話す長野県の阿部守一知事=長野県王滝村で2014年10月17日、木葉健二撮影
捜索救助隊の感謝式で隊員を前に話す長野県の阿部守一知事=長野県王滝村で2014年10月17日、木葉健二撮影

 ◇自衛隊が現地からの撤収開始

 56人が犠牲になった御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火で、行方不明者7人の年内の捜索活動が打ち切られたことを受け、自衛隊は17日朝、現地からの撤収を始めた。ふもとの長野県王滝村立王滝小・中学校の児童と生徒計39人は、同校の校庭に車両などを置いていた自衛隊員たちに感謝の歌を贈った。

 9月27日の噴火以降、約20日間にわたり救助・捜索活動を続けた自衛隊、消防、警察への感謝式も王滝村で開かれた。県災害対策本部長の阿部守一知事は「降雪や凍結という山頂の過酷な状況での捜索は大変危険と判断した。苦渋の選択だった」と捜索打ち切りを決めた経緯を隊員に説明した。「不明者家族の思いに寄り添い、最後の一人まで発見するという強い思いで捜索にあたってもらった。心から感謝したい」と述べた。

 王滝小・中学校の子どもたちは「ありがとうの気持ちを伝えたい」と歌3曲を自衛隊にプレゼント。歌を聴いた陸自松本駐屯地の菅原利幸曹長(48)は「行方不明者を全員見つけられず無念の思いがあったが、感謝を伝えてもらい、たまらなくうれしかった」と話した。【松岡大地、稲垣衆史】

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