リニア新幹線:西の起点・名古屋「まちづくりの好機」

毎日新聞 2014年10月17日 12時28分(最終更新 10月17日 13時22分)

 ◇「再び騒音などの問題」の声も

 2027年にリニアの西の起点となり、東京・品川まで40分となる名古屋からも、歓迎の声があがる。17日、JR東海が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線の工事実施計画が認可されたのを受けて、名古屋駅太閤通口まちづくり協議会の河村満事務局長(58)は「100年に1度のチャンスを生かしたい」と喜ぶ。「名古屋市やJR東海などに提言する街づくり構想がこれから具体的になっていく」とも語り、リニア駅を核とした新しい街の出現を期待する。

 一方、名古屋新幹線公害訴訟原告団の村田勝彦団長(75)は「東海道新幹線の二の舞いになりはしないか」と危惧する。2年前のリニア新幹線の説明会で原告団が騒音を質問したところ、JR東海の回答は「山梨実験線の測定結果を基にすれば70デシベルで基準を満たす」。村田さんは「本当だろうか。徹底的に環境問題をクリアしないと、再び騒音などの問題が起きるのではないか」と話す。【黒尾透】

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