セルビア:ナチス解放70周年 プーチン大統領を歓待

毎日新聞 2014年10月17日 10時42分

 【ウィーン坂口裕彦】ロシアのプーチン大統領は16日、セルビアの首都ベオグラードを訪れ、同国で約30年ぶりに開催された軍事パレードを観閲する「異例の厚遇」を受けた。第二次世界大戦中の1944年に、旧ソ連軍がナチスドイツから同市を解放して70周年となるのを記念し、セルビア政府が招待した。

 セルビアは欧州連合(EU)への早期加盟を目指すが、同じスラブ民族で、正教のロシアへの親近感も強い。ウクライナ危機で対立するEUとロシアの板挟みとなる中、今回はプーチン氏のメンツを立てた格好だ。ロイター通信によると、プーチン氏は3000人以上の兵士や戦車が行進し、戦闘機が観閲飛行する様子を見守った。

 セルビアのニコリッチ大統領は「ロシアへのいかなる悪い振る舞いにも妥協しない」と伝達。プーチン氏は「ロシアは、常にセルビアの一番の同盟国だ」と応じた。

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