呉少女強盗致死:22歳に懲役14年 広島地裁判決

毎日新聞 2014年09月10日 20時06分

 広島県呉市の灰ケ峰山中で昨年6月、広島市内の専修学校の女子生徒(当時16歳)が集団暴行の末に殺害された事件で、強盗致死罪などに問われた鳥取県湯梨浜(ゆりはま)町の無職、瀬戸大平被告(22)の裁判員裁判の判決が10日、広島地裁であった。伊藤寿裁判長は「無抵抗の被害者に多数人で長時間の暴行を加えて殺害しており、極めて悪質で残酷」として懲役14年(求刑・懲役18年)を言い渡した。

 弁護側は公判で、女子生徒を車内に閉じ込めて現金を奪うつもりはなかったなどと主張したが、伊藤裁判長は「犯行には被告の車と運転が不可欠。山中での暴行にも積極的に加わった」と指摘し、監禁や強盗について認定。「遺体の遺棄にも加わっており、犯行への関与の度合いは殺害の実行者2人を除く共犯者の中で最も強い」と述べた。

 判決によると、瀬戸被告は広島市東区の無職少女(17)ら少年少女6人と共謀し、昨年6月28日未明、女子生徒を広島市内で車内に監禁。顔を殴るなどして現金を奪い、灰ケ峰山中で暴行して死なせ、遺体を遺棄した。事件ではリーダー格の無職少女ら2人が強盗殺人罪などで起訴された。【石川裕士】

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