韓日 国連委員会で慰安婦問題めぐり「舌戦」
【ニューヨーク聯合ニュース】人権問題を議論する国連総会第3委員会の会合が15日(現地時間)、米ニューヨークの国連本部で開かれ、韓国と日本の政府代表が旧日本軍の慰安婦問題をめぐり舌戦を繰り広げた。
韓国国連代表部の韓忠熙(ハン・チュンヒ)次席大使は演説で、「慰安婦問題は今も解決していない紛争下の性的暴力の主な事例だ」と強調。また、「被害者が高齢化するなか、こうした人間の尊厳の問題に遅滞なく対処すべきだ」と述べ、早期の解決を日本政府に促した。
これに対し、日本国連代表部の久島直人公使は答弁権を行使し、「日本は女性の人権尊重を重視し、元慰安婦に対しても実現可能な解決策がもたらされるよう最善の努力を尽くしてきた」と、政府の基本的な立場を示した。その上で、安倍晋三首相も歴代首相と同じように、慰安婦被害者の苦痛に心を痛めていると述べた。
韓次席大使はこれに対し「日本が軍の性奴隷被害者に対する責任を否認し続けていることに深い憂慮を表する。日本政府の責任は今も残っている」と反論した。
また、日本の政界で、慰安婦問題で旧日本軍の関与と強制性を認めた「河野談話」の見直しを求める声が広がっていることについて、「これは歴史的真実、さらにはこの20年にわたり国連のさまざまな機関が日本に一貫して勧告してきた事項に対する挑戦だ」と強く批判した。
一方、久島公使も「(慰安婦被害者に対する)法的な賠償問題は完全かつ最終的に日本と韓国の間で解決された」と述べ、一歩も引かなかった。
河野談話については「安倍首相は見直すつもりはないとこれまでも繰り返し表明している」とし、日本の立場に理解を求めた。
韓次席大使は再び「日本政府は責任を認めるべきだ」などと述べ、日本政府の対応を重ねて要求した。
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