今週の軍事関連ニュース (2014/10/17)
 

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一般ニュース

今日のニュースいろいろ
  • クウェート軍の Ahmad Yussef al-Mulla 少将によると、湾岸諸国が「イラン対策」として合同海軍部隊の創設を計画している由。同少将は「数ヶ月以内に編成する」とコメント。陸の上では、GCC (Gulf Cooperation Council) 加盟 6 ヶ国は 1982 年に、5,000 名規模の "Peninsula Shield" 部隊を編成済み。(DefenseNews 2014/10/15)

今日のニュースいろいろ
  • 米海軍第 6 艦隊の旗艦・USS Mount Whitney (LCC-20) が、2014/10/14 にグルジア (ジョージア) の Batumi に寄港した。「同国沿岸警備隊との通例の訓練を実施するため」との説明。(DefenseNews 2014/10/14)
  • ウクライナの Petro Poroshenko 大統領は、国家防衛隊司令官の Stepan Poltorak 上級大将を次期国防相に指名、2014/10/14 に議会がこれを承認した。(DefenseNews 2014/10/14)
  • サウジアラビアの Riyadh で、アメリカの PMF (Private Military Firm)・Vinnell Arabia の社員が銃撃され、1 名が死亡、1 名が重傷。その後の情報によると、犯人とみられる Abdulaziz Fahad Abdulaziz Alrashid (24) 容疑者は被害者の元同僚だったとのこと。(DefenseNews 2014/10/14, SpaceWar 2014/10/14)
  • ノルウェーは 2014/10/14 に、女性にも義務兵役を化す決定を下した。2016 年から発効する予定。男女平等化の一環というだけでなく、人材プールの拡大という狙いもある。ただし、前政権では 2020 年に女性軍人の比率を 20% まで引き上げるとしていたが、これを現政権は撤回した。(DefenseNews 2014/10/14)

今日のニュースいろいろ
  • リトアニアは 2014/10/13 に、「11 月に 2,500 名規模の緊急対応部隊を編成する」と発表した。2-24 時間で出動可能な体制を持たせるとの説明。ウクライナ危機で浮上した「ハイブリッド型脅威」に対処するのが目的。(DefenseNews 2014/10/13)
  • スウェーデンの Peter Hultqvist 国防相がフィンランドを訪問してカウンターパートの Carl Haglund 国防相と会談した。両国による上空監視ミッションの共同実施や、空域監視に関する情報の共有が、検討課題になっているとのこと。(YLE Finnish Broadcasting Corp. 2014/10/10)

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産業・装備・調達

最近のニュースいろいろ
  • インドで、旧ソ聯製の 130mm 野砲を Arjun 戦車の車体に載せる Arjun Catapult 自走榴弾砲×40 両の調達計画が進んでいるが、これについて陸軍士官や軍事アナリストの間から「M777 榴弾砲に近いコストがかかる」と非難の声が。1 億 5,000 万ドルで DRDO (Defence Research and Development Organisation) 傘下の CVRDE (Combat Vehicle Research and Development Establishment) に発注する件を、2014/8/29 に国防調達会議 (DAC : Defense Acquisition Council) が承認している。(DefenseNews 2014/10/14)
  • ギリシアが、アメリカならびにブルガリアとの間で、手持ちの F-16×6-8 機をブルガリアに売却する件について折衝中、との報道が。ブルガリアは 2014 年 2 月に、NATO から航空戦能力の強化を求められている。(Kathimerini 2014/10/10)
  • 米陸軍 Brigade Modernization Command 司令官の John Charlton 准将が、新しい作戦コンセプトをテストするための演習・AWA (Army Warfighter Assessment) について説明。11 月に、TRADOC (Army Training and Doctrine Command) と調達担当次官が産業界に対して、AWA に持ち込む能力について打診するとの話が。(DefenseNews 2014/10/13)
  • 米陸軍がハワイのジャングル戦訓練施設で 1 月から、Rocky 製の新型ブーツ・Enhanced Jungle Boot をテストしているとのこと。すでにテスト済みの S2V を改良したモデルで、プンギ スティック対策、完全新設計のアウトソール、オーバーレイ パターンの新型化などの改良点がある。太平洋方面でのプレゼンス増強を受けた動きで、ベトナム戦争時代から使っている熱帯地用ブーツを代替するのが目的。(DefenseNews 2014/10/13)
  • ノルウェー空軍 (RNoAF : Royal Norwegian Air Force) が、胴体にクラックが見つかったために F-16 を飛行停止にした。(DID 2014/10/13)
  • オーストラリアが、ASLAV (Australian Light Armored Vehicle)・M113AS4・Bushmaster を代替する Project Land 400 を立ち上げる。総額 100 億豪ドル (92 億 8,000 万ドル) の大計画で、導入後の維持まで含めると 30-40 年のスパンになる見込み。調達予定数量は未確定だが、数百両との説もある。産業界では、BAE Systems と Patria が組んで AMV (Armored Modular Vehicle) を提案するほか、Boeing Defence Australia が Iveco-Oto Melara と組んで Centauro VBM を提案すると発表。General Dynamics Land Systems Australia や Rheinmetall は、まだ参入の意向を明言はしていないが、後者は Puma や Boxer の売り込みについて折衝しているとの話。(DefenseNews 2014/10/12)
  • カナダは総額 10 億カナダドル (8 億 9,500 万ドル) をかけて ACSV (Armoured Combat Support Vehicle) を調達する計画。これは弾薬輸送車・装甲救急車・指揮車で構成する機甲部隊支援用車輌の調達計画で、M113 や Bison こと LAV II (Light Armored Vehicle II) を代替する。陸軍では機動性の観点から装軌車を求める声があがっている一方、別のところではコストの観点から装輪車輌を求める声があがっている状況。GDLS-C (General Dynamics Land Systems - Canada) と BAE Systems が応札を考えている由。(DefenseNews 2014/10/12)
  • Ukroboronprom は 2014/10/6 に、, said on Oct. 6 that in the previous week, its production facilities delivered 115 modernized and overhauled military vehicles to the armed forces. These included T-64BV 戦車、BMP-1・BMP-2 歩兵戦闘車、BREM-2 装甲回収車、BTR-3・BTR-4・BTR-70・BTR-80 兵員輸送車、合計 115 両のオーバーホールと近代化改修を実施・デリバリーしたことを明らかにした。BTR-70×10 両については MBTZ (Mykolayiv Arms Plant) で装甲の追加を実施したが、これは MBTZ にとって過去 20 年間で最大の案件だったとのこと。T-64BV は 42.5t に重量化、最高速度は 60.5km/h となった。(DefenseNews 2014/10/12)

オーストラリア向け FMS (DSCA 2014/10/14)
米国防安全保障協力局 (DSCA : Defense Security Cooperation Agency) は議会に対して、オーストラリア向けに FMS (Foreign Military Sales) 経由で Phalanx CIWS (Close-In Weapon System) ブロック 1B ベースライン 2 アップグレードを輸出すると通告した。総額は 7,600 万ドル。内訳は以下の通り。
  • Phalanx CIWS (Close-In Weapon System) ブロック 1B ベースライン 2 アップグレード改修キット×3。ベースライン 1×3 基の改修に使用する
  • Phalanx CIWS ブロック 1A 砲架×9 基のオーバーホールと、ブロック 1B ベースライン 2 へのアップグレード改修
  • 遠隔制御ステーション (Remote Control Station)×11
  • ローカル制御ステーション (Local Control Station)×11
  • スペアパーツ、補修用パーツ、支援機材、試験機材、訓練、訓練機材、文書類、テクニカル/兵站支援業務
担当メーカーは Raytheon Co., Missile Systems (Tucson, AZ)。オフセットの設定はなし。

今日の米軍調達 (Contracts 2014/10/14)
NAVY
  • Pratt & Whitney Military Engine (East Hartford, CT) : F135 エンジンの低率初期生産 (LRIP : Low Rate Initial Production) ロット 7 に関する修正契約を、$591,919,496 で。米空軍向けCTOL (Conventional Take Off and Landing) 型 F135-PW-100×19、米海兵隊向け STOVL (Short Take-off and Vertical Landing) 型 F135-PW-600×6、米海軍向け F135-PW-100×4 に加えて、海外パートナー向けの F135-PW-100×5、F135-PW-100 (予備)×1、F135-PW-600×1、プログラム管理業務、量産向けエンジニアリング支援、スペア モジュール、ハードウェア先行調達で構成。米空軍向け $240,078,577 (41%)、米海軍・米海兵隊向け $237,082,879 (40%)、海外パートナー向け $114,720,882 (18%)、FMS (Foreign Military Sales) カスタマー向け $37,158 (1%)。2016/9 まで。NAVAIR (Naval Air Systems Command), Patuxent River, MD (N00019-12-C-0060)
  • Austal USA LLC (Mobile, AL) : 沿岸戦闘艦 (LCS : Littoral Combat Ship) を対象とするコア クラス サービス業務のオプション契約分を、$8,440,860 で。エンジニアリング/生産、開発・評価、ECP (Engineering Change Proposals) 適用に関わるスケジュール面のリスクに関する課題評価を実施する。2015/10 まで。NAVSEA (Naval Sea Systems Command), Washington Navy Yard, Washington DC (N00024-11-C-2301)
AIR FORCE
  • L-3 Communications Integrated Systems LP (Waco, TX) : アルゼンチン空軍 (FAA : Fuerza Aerea Argentina) の C-130×5 機を対象とする、陳腐化対策とアップグレード改修の作業を $68,874,672 (not-to-exceed) で。UCA (Undefinitized Contract Action)。通信・航法・耐空性・航空管制の分野が対象。FMS (Foreign Military Sales) 案件、2019/5/31 まで。AFLCMC (Air Force Life Cycle Management Center), Robins AFB, GAa (FA8553-15-C-0003)
DLA (Defense Logistic Agency)
  • Lockheed Martin Corp. (Owego, NY) : 送受信機を $8,618,751 で。デンマーク向けの FMS (Foreign Military Sales) 案件、2017/1/22 まで。DLA (Defense Logistics Agency) Aviation, Philadelphia, PA (SPRWA1-13-D-2000-THBM)
ARMY
  • Lockheed Martin Missiles and Fire Control (Grand Prairie, TX) : FY2014 分の PAC-3 (Patriot Advanced Capability 3) 量産に関する修正契約を $595,484,370 で。内訳は以下の通り。
    • PAC-3 コスト低減型ミサイル×152
    • PAC-3 発射機改修キット×15
    • 関連地上機材、工具類、スペアパーツ
    クウェート、台湾、カタール、アラブ首長国連邦 (UAE : United Arab Emirates) 向けの FMS (Foreign Military Sales) 案件、2016/5/31 まで。Army Contracting Command, Redstone Arsenal, AL (W31P4Q-14-C-0034/P00008)
  • RTSC (Raytheon Technical Services Co., Indianapolis, IN) : PM Air Warrior (Program Manager Air Warrior) 向けに実施する、テクニカル/システム インテグレーションとソフトウェア メンテナンスの業務を $48,000,000 で。2019/9/28 まで。Army Contracting Command, Redstone Arsenal, AL (W58RGZ-15-D-0003)
  • Navistar Defense LLC (Lisle, IL) : 4t 級 4x4 貨物トラック×100 両と、オペレーターならびに整備要員に対する 20 日間のトレーニングを $9,233,219 で。ヨルダン向けの FMS (Foreign Military Sales) 案件、2015/5/20 まで。Army Contracting Command, Warren, MI (W56HZV-15-C-0019)

今日の報道発表 (北米編)
  • 米陸軍は、Lockheed Martin Corp. が開発を進めている DCGS-A (Distributed Common Ground System - Army) の最新アップデートに関する試験を進めており、2015 年に配備を実現する計画。新機能として、データの自動マージを行う AEMS (Automated Entity Merge Service) と、異なるバージョン間でのデータ変換を行う DataMover がある。(Lockheed Martin 2014/10/14)
  • GDC4S (General Dynamics C4 Systems) は、ネットワーク暗号化装置・KG-175D TACLANE-Micro が米海軍 SPAWAR (Space and Naval Warfare Systems Command) 向けに累計納入 10 万基を達成した、と発表した。Top Secret ないしはそれ以下のレベルに対応する製品として、米国家安全保障局 (NSA : National Security Agency) の認証を得ている製品。(GDC4S 2014/10/14)
  • Raytheon Co. は米陸軍から、電子戦計画立案ソフトウェア・EWPMT (Electronic Warfare Planning and Management Tool) の開発作業再開指令を受けた。電子戦の専門家が自軍のシグナルに対する保護と敵軍のシグナルに対する妨害を実施する作業を支援するもの。選に漏れた Sotera Defense Solutions Inc. が連邦請求裁 (Court of Federal Claims) に対して実施していた異議申立が棄却されたのを受けた措置。(Raytheon 2014/10/14)
  • Northrop Grumman Corp. は AUSA (Association of the United States Army) 年次会合の席で、HMMWV (High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle) を対象とする近代化改修ソリューションについての出展を実施した。Meritor Defense ならびに Pratt & Miller Engineering と組んで作業を進めているもので、延命とともに維持経費の低減と燃費の改善を図れるとしている。(Northrop Grumman 2014/10/14)
  • ATK (Alliant Techsystems Inc.) は米陸軍の Army Maneuver Ammunition Systems を通じて、国内外向けの弾薬を 6,500 万ドルで受注した。25mm・30mm・120mm の訓練弾などが対象で、プラットフォームは陸・海・空のすべてに及ぶとしている。 (ATK 2014/10/14)
  • Raytheon Co. は米ミサイル防衛局 (MDA : Missile Defense Agency) に、AN/TPY-2 レーダーの 10 号機をデリバリーした。さらに MDA 向けを 2 基、ペルシア湾岸諸国向けを 2 基、それぞれ受注している。(Raytheon 2014/10/14)
  • Raytheon Co. は AUSA (Association of the United States Army) 年次会合の席で、情報取得用のウェアラブル コンピュータを発表した。DCGS-A Lite (Distributed Common Ground System - Army Lite) と組み合わせて使用するもので、先に Air Warrior ウェアラブル コンピュータの開発で得た成果を活用しているとの説明。(Raytheon 2014/10/14)
  • Alcoa が AUSA 年次会合の席で、「世界最大のアルミ製シングル ピース車体」について発表。ManTech (Affordable Protection from Objective Threats Manufacturing Technology) プログラムの下、ARL (Army Research Laboratory) と組んで研究を進めているもので、バラバラのパーツを組み立てる方式と比較したときに、コスト低減だけでなく、IED に対する防御力強化にも貢献するとしている。これから、米陸軍で供試体を使った耐爆試験を開始することになっている。(Alcoa 2014/10/13, IHS Jane's 360 2014/10/13)
  • Pratt & Whitney と Honeywell International Inc. のジョイント ベンチャー・ATEC (Advanced Turbine Engine Co., LLC) が、HPW3000 エンジンの 2 号機を対象として実施していた試験を完了した。米陸軍の AATD (Aviation Applied Technology Directorate) が進めている AATE (Advanced Affordable Turbine Engine) 計画向けのエンジンで、UH-60 や AH-64 用の代替エンジン開発を企図している。性能だけでなく、燃費効率の大幅改善を実現する構想。(Pratt & Whitney 2014/10/13)
  • Bell Helicopter Textron Inc. は、V-280 Valor のパワープラントとして GE Aviation 製の T64-GE-419 を使用する、と発表した。V-280 は、FVL (Future Vertical Lift) 計画のリスク低減を目的として推進している JMR TD (Joint Multi Role Technology Demonstrator) 計画向けの機体。(Bell Helicopter Textron 2014/10/13)
  • Saab AB は AUSA (Association of the United States Army) 年次会合の席で、84mm 無反動砲 Carl-Gustaf M4 のローンチを発表した。米軍における名称は M3A1 MAAWS (Multi-Role Anti-Armor Anti-Personnel Weapon System)、レンジャー部隊や特殊作戦部隊で使用している前モデルの M3 と比べると、大幅な軽量化を実現した点が特徴。(Saab 2014/10/13)
  • QNA (QinetiQ North America) は、2014/10/15-17 にかけて Hynes Convention Center (Boston, MA) で開催する RoboBusiness 展示会の席で、Velodyne LiDAR との協業について発表する。Talon UGV に搭載する VLP-16 LIDAR (Laser Imaging Detection and Ranging)・LiDAR Puck を実現するのが目的。(QinetiQ North America 2014/10/13)

今日の報道発表 (その他編)
  • ドイツ向け A400M の初号機 (MSN018) が、2014/10/14 にスペイン・Seville で 4 時間 58 分の初飛行を実施した。ドイツは 53 機の調達を予定している。(Airbus Military 2014/10/14)
  • Selex ES は AUSA (Association of the United States Army) 年次会合の席で、迅速な展開が可能な通信用マスト・RAMM (Rapid Action Mission Mast) を発表した。見通し線通信用で、対応周波数帯は VHF (30-108MHz)、UHF (225-512MHz)、VHF/UHF (30-108MHz and 225-512MHz) の 3 種類 (オプションで、トップ キャップ部に組み込む L バンド用アンテナと、2 本のマストの間に張り渡す HF 用アンテナも用意)。共同開発パートナーの Rolatube Expeditionary Systems が持ち、すでにイギリスとアメリカで導入実績がある Rolatube マスト テクノロジーを使用したもので、熱可塑性樹脂で強化した複合材料のマストにアンテナを組み込んだ構造。2 分間で展開が可能だとされ、MIL-STD-810G に対応している。(Selex ES 2014/10/13)
  • ブルガリアが、TM&LS (Textron Marine and Land Systems) 製の 4x4 装輪装甲車・Commando Select×10 両を $15,221,528 で追加発注した。2008 年 4 月に、アフガニスタン派遣部隊向けとして 1,047 万ドルで 7 両を発注したのに続くもの。米陸軍経由の FMS (Foreign Military Sales) 案件で、2015 年の第一四半期にデリバリーして、直ちにアフガニスタンに送り出す予定。標準型は 12.7mm 機関銃と 40mm 擲弾発射機 Mk.19 を装備、指揮車型も砲塔付きで RVT (Remote Video Terminal) を装備、救急車型は患者搬送用の設備を備える。(Textron Systems 2014/10/13, IHS Jane's 360 2014/9/29, DefenseNews 2014/10/13)
  • Babcock は Devonport Royal Dockyard で、英海軍 (RN : Royal Navy) の 23 型フリゲート・HMS Montrose を対象とする入渠整備作業を開始した。同社が国防省ならびに BAE Systems と組んで編成している Surface Ship Support Alliance の下、産業界主導の COM (Class Output Management) チームが担当する図式。Type 996 レーダーを Type 997 に換装するほか、Seawolf 用 VLS (Vertical Launch System) の更新、小口径自動火器の導入など、16 項目の改良を実施することになっている。2016 年初頭の出渠を予定。(Babcock 2014/10/13)
  • Raytheon Co. はポーランドの PIT-RADWAR との間で、協業に関する LoI (Letter of Intent) に調印した。レーダー関連のコンポーネント・システム・ソフトウェアの設計・製作・インテグレーション、低コストの迎撃ミサイル、指揮管制装置、任務計画アーキテクチャ、シミュレーションとソフトウェア、システム レベルのインテグレーションや試験、といった分野が対象で、ポーランド向けならびに第三国向けの防空システムを対象とする。(Raytheon 2014/10/14)
  • ST Engineering (Singapore Technologies Engineering Ltd.) 傘下の海洋部門・ST Marine (Singapore Technologies Marine Ltd.) で、オマーン海軍向け哨戒艦の 1 番艦・RNOV Al Seeb (Z20, Al-Seeb とも)の命名式が行われた。オマーンからは Sayyid Badr bin Saud bin Harub Al Busaidi 国防相が出席した。2012 年に 4 隻を受注して建造を進めているもので、2013/3/29 に起工・2014/1/29 に進水した 1 番艦は 2015 年の第二四半期、4 番艦は 2016 年の第三四半期にデリバリーの予定。Oto Melara 製 76mm Super Rapid 艦載砲×1、Oto Melara 製 30mm 機関砲×2、Lacroix Sylena 製ソフトキル用デコイを装備。最高速度 25kt、航続距離 3,000nm/16kt、連続行動日数 15 日、シーステート 5 まで行動可能。(ST Marine 2014/10/14, IHS Jane's 360 2014/10/13)

今日の報道発表 (北米編)
  • Lockheed Martin Corp. は、「真のモジュラー構成で」「ターレット装備型」の 15in センサー・INFIRNO を開発した、と発表した。任務様態に合わせて現場で脱着でき、運用・維持経費の低減が可能だとしている。また、ユーザーがコンポーネントをアップグレードできるとの説明。(Lockheed Martin 2014/10/13)
  • Boeing Co. が製作して 2014/8/1 に打ち上げた GPS (Global Positioning System) ブロック IIF の 7 号機 (GPS IIF-7; SVN-68 : Space Vehicle Number-68) が、軌道上でのチェックアウト作業を終えて実働を開始した。ブロック IIF は全部で 12 基の打ち上げを予定している。(Boeing 2014/10/13)
  • GDC4S (General Dynamics C4 Systems) は、8 月に CERDEC (Army Communications-electronics Center of the Research, Development and Engineering Command, Joint Base McGuire-Dix-Lakehurst, NJ) のコーディネーションかで実施した 4G LTE (Long Term Evolution) のデモンストレーションについて発表した。LTE を用いてスマートフォンにによる情報のやりとりを実現、 WIN-T (Warfighter Information Network-Tactical) のような戦術通信網の能力拡張を図ろうという趣旨。基地局の役割を果たす eNodeBlue と、ネットワーク アーキテクチャならびに端末機のノードを構成する Evolved Packet Core の組み合わせ。(GDC4S 2014/10/13)
  • Exelis Inc. は、CorvusEye 広域監視システムに赤外線センサーを追加した CorvusEye 1500CM について発表した。カラーの可視光線用センサーと赤外線センサーによる高解像度動画の取得が可能で、監視可能範囲は半径 2km、異なる 10 のエリアを同時に監視でき、センサーは直径 15in・重量 95lb。軍・法執行機関・国境警備・緊急対応部門で利用可能だとしている。光学専用モデルは 5 月にリリースしていた。(Exelis 2014/10/13)
  • Exelis Inc. は米陸軍から、車載環境を想定して設計した SRW (Solidier Radio Waveform) 対応増設通信機・SideHat を評価試験用に限定受注した。SINCGARS (Single Channel Ground and Airborne Radio) と容易にインテグレーションできる設計になっている、との説明。(Exelis 2014/10/13)
  • ATK (Alliant Techsystems Inc.) は米国防総省から、米軍標準規格外の弾薬 (NSA : Non-U.S. Standard Ammunition) を受注した。2014 年の 8-9 月にかけて複数の契約に分けて受注、総額 2 億 370 万ドル。同社 Defense Group が担当する。(ATK 2014/10/13)
  • RCEVS (Rockwell Collins Elbit Systems of America Vision Systems) は、JHMCS (Joint Helmet Mounted Cueing System) を夜間に使用可能にするデバイス・DEP NVCD (Digital Eye Piece Night Vision Cueing Display) をリリースした。既存の JHMCS と組み合わせることができ、レイテンシはほとんどゼロに近いとしている。(Elbit Systems 2014/10/13)
  • Raytheon UK が AUSA (Association of the United States Army) 年次会合の席上で、GPS-AJ (Global Positioning System Anti-Jam) 能力を実現する新製品・Landshield のローンチを発表した。L1 と L2 に対応、米陸軍の APNT (Assured Position Navigation and Timing) プログラム向けに開発した。試験・評価用として 2015 年初頭にデリバリー可能だとしている。(Raytheon 2014/10/13)
  • Raytheon Co. は、JLENS (Joint Land Attack Cruise Missile Defense Elevated Netted Sensor) に関するラボ試験を実施した、と発表した。NORAD (North American Aerospace Defense Command) のシステムに JLENS をインテグレートするデモンストレーションが目的。2014 年の末に JLENS を APG (Aberdeen Proving Ground) に導入、NCR (National Capital Region) 防衛の用に供することになっている。さらに予備がもう 1 システムあり、こちらは戦闘部隊司令官の要望に応じて世界各地に展開する目的で控置してある。(Raytheon 2014/10/13)
  • Elbit Systems Ltd. の米国現地法人・Elbit Systems of America LLC が米陸軍から、AH-64 と組み合わせて使用する AAIH (Apache Aviator Integrated Helmet) を 1,270 万ドルで受注した。2 年契約で、テキサス州 Fort Worth の事業所で手掛ける。(Elbit Systems 2014/10/12)
  • 米海軍海洋システム軍団 (NAVSEA : Naval Sea Systems Command) は 2014/10/9 に、JCREW (Joint Counter RCIED Electronic Warfare) がマイルストーン C の承認を得た、と発表した。バックパックに収容する「降車歩兵型」、HMMWV (High Mobility Multi-Purpose Wheeled Vehicle) や MRAP (Mine-Resistant, Ambush-Protected) に搭載する「車載型」、「固定設置型」の 3 種類がある。主契約社は Northrop Grumman Information Systems (San Diego, CA)。(US Navy 2014/10/10)

今日の報道発表 (その他編)
  • オーストラリアが、手持ちの FZ (Forges de Zeebrugge) ロケット弾と BAE Systems の APKWS を組み合わせてトライアルを実施した。使用したモデルは FZ90 で、FZ と組み合わせる際に誘導セクションの手直しは行わなかったとのこと。発射に使用したプラットフォームは EC665 Tiger ARH (Armed Reconnaissance Helicopter)、試験を実施した場所は Woomera Prohibited Area。11 月に追加の試射を実施、2015 年から Tiger と MH-60R への搭載を始める予定。2014/10/13 に BAE Systems が、AUSA (Association of the United States Army) 年次会合の席で明らかにした(BAE Systems 2014/10/13, IHS Jane's 360 2014/10/12)
  • Lockheed Martin Corp. は米陸軍から、カタール向けの M-TADS/PNVS (Modernized Target Acquisition Designation Sight/Pilot Night Vision Sensor) を 9,060 万ドルで受注した。ロット 9 契約のオプション分扱いで、2017 年までかけて製作する。(Lockheed Martin 2014/10/13)
  • Thales はシンガポールに、イノベーションの拠点となる Singapore Innovation Hub を開設した。(Thales 2014/10/13)
  • Sukhoi JSC は 2014/10/10 に、1 バッチ分の Su-35S と Su-30M2 を露国防省にデリバリーした。(Sukhoi 2014/10/10)
  • ブラジル国防省は KC-390 プログラムについて、開発とプロトタイプ機×2 機を製作する第 1 フェーズに続いて、ブラジル空軍 (FAB : Forca Aerea Brasileira) 向けに 28 機を量産する第 2 フェーズの作業を開始した、と発表した。プロトタイプ機の方は 10 月にロールアウト、年内の初飛行実施を予定している。(Brazilian MoD 2014/10/10)
  • Russian Helicopters JSC は露国防省に、Mi-8MTV-5-1 軍用輸送ヘリをデリバリーした。製作担当は Kazan Helicopters。同社は 2014 年に Mi-8MTV-5-1×3 機をデリバリー、さらに Mi-8MTV-2×1 機・Mi-8MTV-5×17 機・Ansat-U×6 機の追加デリバリーを予定。(Russian Helicopters 2014/10/10)
  • 2014/10/7-9 にかけて Geneva で開催された Global Humanitarian Aviation Conference & Exhibition の席で、Russian Helicopters JSC は「国連の任務で 200 機あまりの自社製ヘリが使われている」と説明。この会合は、国連世界食糧計画 (WFP : World Food Programme) の支援を受けて開かれたとのこと。(Russian Helicopters 2014/10/10)

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人事・組織

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戦争・紛争

最近のニュースいろいろ
  • 2014/10/14-45 にかけて、米軍は ISIL (Islamic State of Iraq and the Levant) に対してシリアで 18 回、イラクで 5 回の航空攻撃を実施。シリアではいずれも Kobani で、ISIL の陣地や建物を破壊したとの説明。Kobani は戦略的要地というわけではないが、ISIL が集結してきていることから攻撃を強化している、というのが国防総省の説明。イラクでは Haditha Dam で 1 回 (武装車輌、警衛所)、Bayji で 4 回 (建物、車輌、機関銃、火砲) の攻撃を実施。(DoD 2014/10/15)
  • ところで、米中央軍 (USCENTCOM : US Central Command) では今回の ISIL への攻撃作戦について、"Operation Inherent Resolve" と命名した。この名称について軍のトップがいったんは却下したとの報道があるが、これについて統合参謀本部報道官の Ed Thomas 米空軍大佐はコメントを拒否。(DoD 2014/10/15)
  • ISIL (Islamic State of Iraq and the Levant) が、イラク・Anbar の Heet にある訓練キャンプに加えて、街そのものも奪取したとの情報が。現場は Baghdad から 100 マイルと離れていない。(DID 2014/10/14)
  • 2014/10/13-14 にかけて、米軍は ISIL (Islamic State of Iraq and the Levant) に対してシリアで 22 回、イラクで 1 回の航空攻撃を実施。シリアでは Kobani 近隣で 21 回 (建物、施設、トラック、武装車輌、その他の車輌、集結地帯、迫撃砲陣地、倉庫施設)、Dayr az Zawr で 1 回 (精油所) の攻撃を実施。これらの攻撃にはサウジアラビア機も参加。イラクでは Kirkuk 南西で 1 回 (武装車輌、その他の車輌) の攻撃を実施。(DoD 2014/10/14)
  • 2014/10/14 に、Andrews AFB に 20 ヶ国以上の軍のトップが集まり、ISIL (Islamic State of Iraq and the Levant) への対処について協議した。会合を主導したのは米統合参謀本部議長の Martin E. Dempsey 陸軍大将。(DefenseNews 2014/10/14)
  • トルコは対 ISIL (Islamic State of Iraq and the Levant) 作戦のために Incirlik AB を使用させる件については拒絶したが、シリア国内の反政府勢力に対する訓練・装備面の支援には同意したとのこと。(DefenseNews 2014/10/13)
  • 2014/10/12-13 にかけて、米軍とサウジアラビア軍は ISIL (Islamic State of Iraq and the Levant) に対してシリアで 8 回の航空攻撃を実施。Kobani 南西で 4 回 (敵部隊、集結地点、重機関銃陣地)、Kobani 北東で 3 回 (敵部隊、集結地帯、建物)、Raqqah 北西で 1 回 (兵舎) の攻撃を実施。(DoD 2014/10/13)

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AFPS : American Forces Press Service
JDW : Jane's Defence Weekly
DID : Defence Industry Daily

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