中国流の法の支配強化へ、党の権限拡大する見込み-4中総会
10月17日(ブルームバーグ):中国共産党が来週開く第18期中央委員会第4回総会(4中総会)の中心議題は法の支配の強化だ。ただし中国的な特徴を明確に備えた法整備となりそうだ。
共産党総書記に2年前選出された習近平国家主席は、現在展開している反汚職キャンペーンを制度化し、党が昨年表明した経済における市場の役割拡大を実現させるため、法制度改革を4中総会の最大の目玉としている。だが中国の法律を専門にする学術研究者らによれば、こうした改革は一党支配を続ける共産党の立場を一段と強化する結果になる公算が大きい。
上海交通大学凱原法学院の季衛東教授は「党にとって最も関心があるのは国家と社会が安定的かつ管理可能であることだ。管理の仕方をいかに改善させるかの検討が始まるだろう。現在の権力構造を維持しながら、権限の境界線を明確にする」とみられると述べた。
研究者らによると、中央委員会の委員ら350人余りは汚職を取り締まる強い権限を持つ新たな機関の設立について協議するほか、汚職調査を受けている周永康元党政治局常務委員がトップを務めた党委員会の改革、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の権限強化なども話し合われる。これらの改革は党の権限を強めるものであり、決してその力を抑制することにはならないと研究者らはみている。
原題:Xi’s ‘Rule of Law’ Meeting Will Strengthen Communist PartyRole(抜粋)
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更新日時: 2014/10/17 11:07 JST