第38回経済同友会東北ブロック会議は25日、盛岡市盛岡駅前北通のホテルメトロポリタン盛岡ニューウイングで2日間の日程で開幕した。東北6県と新潟県の経済同友会の会員約200人が参加し人口減社会への対応や本県の北上山地(北上高地)へ誘致実現を目指す国際リニアコライダー(ILC)について意見交換。東京一極集中是正などを盛り込んだ共同アピールを確認した。
本県で同会議が開催されるのは2007年以来、5回目。岩手経済同友会の高橋真裕(まさひろ)代表幹事(岩手銀行会長)は「人口減への対策は直ちに取り組むべきもの。経営者の知恵と情熱で課題解決にまずは動きだすことが重要だ」とあいさつした。
本県前知事で日本創成会議の増田寛也座長は「人口急減社会と新たなる東北の創造」、東京大素粒子物理国際センターの山下了(さとる)准教授は「ILCと東北の未来」と題して講演した。
共同アピールは▽東日本大震災の早期復興に全力を挙げる▽少子化対策強化と東京一極集中是正の抜本策を求める▽東北の未来を築くILC実現のため機運の醸成を図る−などを盛り込んだ。
【写真=共同アピールで少子化対策強化の要望や震災からの早期復興、ILCの誘致実現に連携して取り組むことを確認する参加者=25日、盛岡市盛岡駅前北通】