ネット店舗はいらない!?無印良品の戦略
「WEB vs. 実店舗」の対立は、もうやめよう
モノがあふれている社会で、売り手はいかにしてモノを売るか。そして、モノに囲まれている私たち買い手が、モノを買う理由とは何なのか。マザーハウス副社長の山崎大祐が、これからの時代の「モノの買い方、売り方」を考えていく。
「WEB vs. 実店舗」を超えた先
「無印良品の場合、ネット経由での売り上げは全体の売り上げの7%しかない。売り上げ規模を考えると、ネット店舗はなくてもいいのではないかとも言えるのです」
良品計画WEB事業部長の奥谷孝司さんは言い切ります。今やグローバルで2000億円を超える世界有数の小売り企業に成長した良品計画にとって、わずか7%といえども、100億円を大きく超える売り上げをもたらすWEB・EC(イーコマース)事業が、実際になくなっていいわけがありません。この言葉が意味することは、別のところにあります。
「2010年に私がこのWEB事業部に来たときには、WEBと店舗の仲も悪かった。当時は、WEBと店舗は対立するものだったのです。今でも『WEB vs. 実店舗』みたいな風潮はありますよ。そうではない関係性を作らないといけない。だから、WEBはWEB事業にこだわるのではなく、店舗も含めてお客様と無印良品の関係性に入り込み、お客様の満足度を上げると決めました」
今回のテーマは、「WEB vs. 実店舗」を超えた先を、無印良品のケースで見ていきたいと思います。
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