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 台風19号の警戒のため、千葉県銚子市内に開設された七つの避難所のうち、旧市立第八中学校で14日午前0時ごろから約5時間、正面玄関入り口が施錠されていたことが、市教委への取材で分かった。避難所の運営に当たった市教委は「風が強かったため」と説明している。

 避難所の開設を担当する市総務市民部によると、台風18号の際は避難所が1カ所だったが、「市民からどこに避難すればいいのかといった声が強かったため」(同部)、台風19号では市内全域をカバーできるよう7カ所で開設した。

 避難所の運営は市教委の担当で、職員2人が一組。開設時間は13日午後8時から翌14日午前7時過ぎと決められていた。だが、市教委によると、旧市立第八中学校では14日午前0時ごろから同5時まで、玄関入り口が施錠されていたという。市教委は「職員が玄関のそばの部屋にいたので、住民が避難する場合は対応できると判断した」と説明している。台風の警戒で、これだけ多くの避難所を開設したのは今回が初めてといい、市教委は「対応に不慣れの部分もあった」と話した。

 市総務市民部は「避難所のカギが5時間、かかっていたとは驚いた。風が強いから施錠するというのは、本末転倒だ。今回の問題点を含めて、対応策を市教委、消防とも協議していきたい」と話している。(白石陽一)