チャックが開いて体の一部があらわになっている図を並べてみると、派生的に様々なカテゴリーと融合する。
この写真のように背中のチャックが下にある場合、「上に上げてちょうだい」というおねだりの図なのか、それとも「下げたいという欲望」に忠実な図なのか、判別しがたい。
チャックをこれから上げるのか下げるのかという問題は別として、このようにカパッと何かが開いている時の感覚、略してカパッと感覚、さらに略してカパ感とでもいうべき形を目にした時の気持ちよさは、一体どこから来るものなのであろうか。
枝豆や葡萄の皮を剥いた時のカパ感、あの微小な快感を千も万も億も集めて丸めて固めたような贅沢さを感じる一枚である。
この場合は、デザイン的に最初から大きく開いているドレスなので、もはやチャックも上げ下げもカパ感もさほど関係がなくなってくる。
これはもう単に「背中の美」の方へと分類されるべき写真であろう。
チャック→カパ感→背中
……という流れるような展開を経て、次回はいよいよ「背中の美(in Autumn)」である。